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小さくて大きな恋
【初恋 恋愛小説】

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小さくて大きな恋-2

「・・・木村!!」
「何ー?」
「・・・・・・・・ばいばい」
甲斐がばいばいって言うとこ、初めてみた。
「・・・ばいばいっ」
手を振った。大きく。甲斐は小さく。
嬉しかった。そして、あたしはこのとき初めて甲斐が好きなんだって気付いた。
(好きって・・・こういうことなんだな・・・)
そう、これがあたしの初恋。


バレンタインデー。あたしは甲斐にチョコを渡した。本命だ。
ホワイトデー。甲斐からお返しをもらった。
「なぁ・・・あのチョコ、本命?義理?」
「・・・・・・・・本命だょ あたし甲斐のこと好き!!like じゃないょ。loveっていうんだよ 笑」
「じゃあ・・・俺も本命ってことで 笑」
「え・・・・・」
手をとられ、歩き出した。
途中、あたしはその手を・・・弱くだけど、握り返した。

3月16日
あたしたちは、卒業した。

甲斐とは同じ中学に入ったけど、中学に入って一緒に帰ったのは1回きり。
1年生の6月。それ以来、あたしたちは話もしていない。
3年間違うクラス。委員会とかで話せるタイミングがあっても話せなかった。

あたしたちは、一体なんなのだろう。恋人?
今は、もう違うのかもしれない。
初恋は重いというけれど、まさにその通りだと思う。
今だに、甲斐のことが忘れられない。
甲斐は、もうあたしのこと好きじゃないのかもしれない。
そう思うと悲しいけど・・・
あたしは、またいつか甲斐と一緒に帰れたらいいなって思ってる。

また、足音が聞こえるのを、待ってる。
また、あのときの甲斐の笑顔がみたい。


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