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サディスティック・スパイラル
【SM 官能小説】

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コックリング-6



最初は力なくついばんでいた舌が、冴子の反応を導きだすにしたがって普段以上の力を発揮しだした。俊介は自分のクンニに自信を取り戻した。冴子の思わぬ責めに一度は完全に屈してしまったが、責める側にまわれば今までの多くの女性を啼かせてきた技術が生かせる。避妊具が無いことでセックスを拒んでいた女性をクンニでその気にさせて自ら身体を開かせたことも一度や二度ではない。
(絶対落としてやる)
このまま終わらせては完全に主導権を奪われたままになってしまう。なんとしてもこの女を立っていられなくして、倒れ込んだところでゆっくりと料理してやろうと企んでいた。
「あっ! あああああっ! くううっ!」
冴子は俊介の髪の毛を強く引っ張って耐えていた。ズルズルとバギナ全体に体液を擦り取るように動いていた舌が、繊細な小豆をコチョコチョとくすぐり始めた。その強弱のつけた動きに冴子は悶絶していた。だが、ここで体制を崩すわけにはいかなかった。この牡を自分の性奴にするには耐え忍ばなければならない関門なのだ。先程の失態を取り返そうと、この若い牡は果敢に攻め込んでくるだろうが、それに耐えてこそ女王として君臨できるのだ。
「くあああああああぅっ!」
フルフルと腿を痙攣しながら冴子は耐えしのんだ。一度逝ったらもう総崩れになってしまう。引き抜かんばかりに牡のタテガミを掴んだ冴子は、馬のブレーメンのように歯を食いしばったまま唇を開けて突き出していた。
シューシューと荒い息を歯の間から漏らしながら、片足立ちのまま腰を押しつけて上下に振っている。
俊介が冴子の大輪の花を広げて花芽を集中攻撃しだした。
「あっ! あっ! いっ、いいっ!」
ガクガクと震えが止まらなくなってきた。これ以上されると陥落してしまうだろう。冴子はこのまま奈落に落ちてゆくのに身をまかせてしまいたい願望を断ち切って、息荒い口元を掌で押えて肩を上下させながら、ベッドにあげて載せていた足を降ろして俊介からはなれた。
呼吸を整えて冴子は足もとに控えている俊介を抱きかかえ、頭を抱え撫でまわした。
「なかなかよかったわよ」
俊介は“待て”をする犬のようにジッとしていたが、三度元気を取り戻したペニスのやり場に未練を残したままでいる。
「あの……冴子さん、僕、こんなになってますけど……」
股間の間からそそり立つペニスをみて、冴子は子供にいい聞かせるように軽くいなした。
「検査をしたら教えてちょうだい。その後でしましょうね」

がっかりとした俊介とホテルの前で別れた。これに懲りてもう冴子に寄りつかないことも考えられるが、初日の調教として十分な成果を得たと冴子は感じていた。
俊介は今まで、その整った顔だちで簡単に若い女達を手に入れていた。性的に熟練した女性など相手にしたことなどなかったはずだ。冴子も今までは性に入れ込んだ女性ではなかったが、小宮山に歪められた性癖を植え付けられてすっかりその暗い欲望の探求者となってしまった。自分に対して行われた淫責を応用すれば俊介を性奴の牡犬として扱えることができるかもしれない。俊介には自由に射精できない管理された状態を植え付けた。うまくいけば被虐の悦びをみいだしているかもしれなかった。
そして冴子はいいなりになった若い牡を好きな時に利用できる性奴に調教することにゾクゾクとした暗い嗜虐に悦びをみいだしていた。
それにしてもこの中途半端に火のついた身体を完全燃焼させなければならない。以前の冴子なら自分で処理すればよかったが、淫靡に変革されたこの身体を自ら消火することなど不可能だった。
しばらく思いあぐねて佇んでいたが、アスファルトの上を跳ねるようにしてヒールの音を響かせて歩いた。
思いあぐねた先は小宮山の家だった。



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