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サディスティック・スパイラル
【SM 官能小説】

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コックリング-12

若い理緒は人を疑ったりすることのない純真な女性だった。第3打ち合わせ室で俊介との仲を否定すると逆に冴子を年上の先輩として打ち明け話を始めた。
「俊介君とはほんの少し前からつきあい始めたんです。私が都内の支社に届け物をするとき車で連れてってくれて……その帰りに……」
下をむいた理緒は口ごもってモジモジしている。
「強引にされたのね」
「いきなりホテルに車ごと入っちゃって『もう逃げられないよ』って。私そんなことをするの初めてで、抵抗したけど結婚したいって告白されて……」
「処女を捧げた、ってことね」
頬を赤くそめて理緒は小声でつづけた。
「それから何回かホテルにいくようになって。でも最近になって急につめたくなりました」
「そこへ私の噂を耳にしたのね。あのね、理緒ちゃん、悪いんだけど今から会議がはいっているの。その続きは今晩ゆっくり聞くわ」
「あっ、お忙しいのに申し訳ございません。あの……じゃあ、お言葉に甘えさせていただきます」

夕方待ち合わせをした冴子と理緒は居酒屋にいた。薩摩料理を売りにしたこの店は樽の形に仕切った中に丸い席を囲む個室があった。最初は俊介とのおのろけ話をしていた理緒は冴子の勧めるままに薩摩焼酎のロックをあおり、いとも簡単に酔い、泣き崩れて冴子にもたれていた。
「後から聞いたんです。俊介くんは遊び人だって。最初から知っていたらあんなことにはならなかったのに……」
「そうね谷君はイケメンだからもてるのよね。でも理緒ちゃんだって可愛いしプロポーションもいいから、谷君もそうそう手放さないと思うけど」
そう話しながら冴子は俊介のペニスにプラグを着けた時のことを思い出していた。苦痛に顔を歪めて耐える俊介に、加虐の芯をゆっくり差し込む手ごたえは今ものこっている。目の前の可愛い理緒の彼氏を秘密裏に手なずけているのだ。
燃え上がる淫欲を消すように冴子もナミナミとつがれた焼酎ロックをあおった。

完全につぶれた理緒を店員に手伝ってもらってタクシーに連れ込んだ冴子は一緒に乗り込んで自宅へと向かった。グデグデに酔っぱらった理緒を見た運転手は心配そうな顔をしたが冴子がしっかりしているので安心したようだ。
自宅のマンションにつけて支払を済ませた後、冴子は運転手に5千円札を渡して言った。
「申し訳ないけど、この子運ぶの、手伝ってくださらない?」
チップを受け取った運転手に理緒を冴子の部屋のベッドまで運ばせた。
ベッドの上で完全に意識を失っている理緒の胸を肌けさせ、ブラを摺り下げると、見事なロケット型の乳房が皿に落したプリンのように揺れた。スカートをまくりあげてストッキングを降ろすとムッチリとした腿に食い込んだショーツがあらわれた。
あられもない姿にした理緒を何ショットか写メに収めた。これで理緒を脅し、身代わりの生贄として竹中部長に献上すれば冴子はSMパートナーから免れることができるかもしれない。
ホッとした時、ベッドに横たわる理緒が呻きをもらした。まだ幼さが残る顔にはポッテリとした唇がエロチックに半開きになっていた。乳房が下におろされたて紐状になったブラに押し上げられて見事なまで突き立っている。腿を無意識に動かすと肉感的な身体からむせあがるような色気が匂った。
この身体を俊介はこねくりまわして突き上げたのだ。どんな体位でどう責めたのだろう。
(ふふふっ、そろそろ私も俊介をいただこうかしら……)
冴子は一人でニンマリと笑った。


11

「ちょっと、ご報告したいことが……」
デスクで小声に話しかける冴子の様子をみて、竹中は社屋の裏手にある駐車場に導いた。
「パートナーの件ですが、私の身代わりに生贄の供物を献上したいのですが」
「ほほう、一体誰なんだ」
「庶務課の相原理緒をご存知でしょうか?」
「相原……理緒……。ああ、あの若い子か」
「はい、幼い顔に正反対な肉感的な身体をした子です」
「なんでまた、相原が……」
冴子は回りを見回してから一呼吸ついた。
「私なりの方法で躾けました」
「躾けた……。ふふふっ、何らかの方法で陥れたか、脅したのだろう」
片頬だけで竹中が笑いをつくった。
「まぁ、そんなところです。土曜日に出勤してください。出勤者は竹中部長と理緒だけになっています。理緒には竹中部長に朝一番でお茶をお出しするように伝えてあります」
「相原理緒には私のことは何と伝えてある」


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