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好きと言って
【女性向け 官能小説】

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人は忘れじ-6


結局卒業までレン先輩は見事に私を避けて
あんなに会った食堂でも見かけることはなかった。

卒業式前日に
ずっと消せなかったレン先輩のアドレスに
卒業式の後に南校舎の4015教室に来てくれるようにお願いした。
返事がないのは・・・・
想定内。

それでも私は卒業式が始まる前から
この教室で待ち続ける。


ガラッ

教室のドアのあく音でうつらうつらしていた意識を急速に目覚めさせる。

「レン先輩」
「・・・・」

「あの。。。卒業おめでとうございます」
「うん。ありがとう」

「・・・・・」
「・・・・・」

「好き・・・・です。今でも」
「・・・・・」

「先輩!あの!」
「梨乃。ごめん。
俺はずっと梨乃にハルトを裏切るなって言ってたよね。
俺がハルトを裏切ることは出来ない。
たとえ・・・
たとえこれからの人生で、俺とハルトに接点がなかったとしても!
・・・それでも俺は俺を許せない」

「レン先輩」
「ハルトはいまだに梨乃が忘れられない。なおさらだろ」
「じゃ。。。じゃぁ。ハルト先輩が私を好きじゃなくなったら
考えてくれますか?」

レン先輩はゆっくりと首を横に振る。




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