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痴漢専用車両へようこそ
【痴漢/痴女 官能小説】

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乗り込んだ優子-1

『ケース1 小嶋優子(19歳大学生)』

【 乗り込んだ優子】

小嶋優子が駅の階段を下りると、直ぐ前の車両の停車位置には、乗車マークが3ヶ所あり、それぞれ3,4人の男が列を作っていた。

(こんな時間なのに…)

憂い顔の優子はその人列を避けるように、そのまま次の車両の停車位置まで進んだ。

2両目の停車位置には何故か人列は極端に減り、3ヶ所ある乗車マークの位置にはそれぞれ女性客が1人づつ電車を待っていた。

タイミングよく電車が入ってきたので、優子は誘導されるように、自分と同世代の女が立つ真ん中の乗車位置まで進んでそのまま乗りこんだ。

デートの帰りに乗ったその時間帯の電車には普段乗らない。

いつもより随分遅めの時間帯であったが、辛うじて門限に間に合いそうだ。優子はホッと一息つくと、反対側の扉まで足を進ませ、窓に映った自分の顔を眺めた。

そこには目の大きな整った顔立ちが映っていたが、何故か表情はその顔立ちに似合わずにとても暗かった。

(大学生にもなって門限なんて。もう少し時間が有れば…)

沈痛な表情で考え事をしていた優子は、普段のこの曜日のこの時間帯の電車に、人列ができるほどの乗客が無いことを知る由も無かった。

優子がその車両に乗り込んだと同時に、途中の車両の乗車位置に並んでいた男たちが、並んでいたその場で乗り込むことなく、ワザワザ優子の乗った車両に移動してからゾロゾロと乗り込んできた。

さらに前駅から既に乗車していた乗客たちが、前後の車両から次々と優子の乗った車両に移動してきた。

ガラガラだった筈のその車両には、その時間帯には珍しく20〜30人ほどの乗客が乗り込んでいた。初めに乗車待ちをしていた3人と優子を除くと、その全てが男で占められていた。

(えっ、なになに?乗る前はガラガラだったのに)

いくら考え事をしていたと言っても、さすがに優子もその異常に気づいて振り返った。

すると、一緒に乗りこんだ自分と同年代の清純そうな女が、優子の1mほど後ろで不安そうにキョロキョロしているのが見えた。

優子は他の2人の女の様子も気になったので、顔を巡らせて残りの2人の女を探した。

30代のキャリアウーマン風の女と、同じく30代の主婦風の女は、乗車位置のままに電車の進行方向の前後に別れて、優子を挟むように、共に5mほど離れた位置で吊皮を持って立っていた。

前後に別れたその立ち位置といい、その職業的容姿といい、一見すると共通点が無さそうな2人だったが、スカートの丈が短いことが共通点だと言えた。

優子から見る2人は、男性客が急に増えた周りの異常に気付いていないようだった。

同じ車両の中のすぐ近くに3人の同姓が居るのを確認した優子は、それを心強さの糧にして、無理矢理安心感を得るように努めた。

そしてその安心感を伝授させるように、直ぐ後ろで不安顔で立つ女にニッコリと微笑みかけた。すると、その女も優子の存在に安心したような表情を浮かべると同じくニッコリと微笑みを返してきた。それだけで優子の気分が凄く楽になった。

郊外に向かうこの準急電車は、走り出したら30分は停車をしない。

扉が閉まり電車が動き出しても、当然のように何事も無かった。

優子の周囲を囲む男たちは、優子には全く関心が無いようで、それぞれスマホを触ったり、本を読んでいた。

優子が異常に感じたことは、結局は自分の取り越し苦労だったと思ってホッと一息をついた。直ぐ後ろの女も優子と同様に安堵の息をついたようだ。


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