ムカシムカシ-11
リュディはニ番目の奥様の実家で働く使用人の娘という事になっていましたが、プロが調べれば直ぐに本当の事は分かります。
リュディがあの時の忌み子だと分かった奥様は、いてもたってもいられませんでした。
(殺さなくては)
不安は焦りを産み、奥様は街のゴロツキにリュディを殺すように命じます。
前金だけでも多額の報酬を得たゴロツキ達は、意気揚々とお屋敷に乗り込みました。
奥様の手引きで苦労無くお屋敷に潜入したゴロツキ達は考えを変えます。
いっそのこと、お屋敷ごと奪おう、と……。
そこからお屋敷は阿鼻叫喚に包まれました。
依頼してきた奥様も、王子様のお妃様になる予定の姫様も、領主である旦那様も関係ありません。
勿論、リュディも標的です。
「ハァ ハァ ハァ」
「ひゃははははっ逃げろ逃げろぉ」
お屋敷の中を走るリュディにゴロツキ達が迫ります。
ゴロツキ達の手にはべっとりと血に濡れた剣。
ダンッ
「ヒッ」
その剣が足元の床に刺さり、リュディは息を飲んで座り込んでしまいました。
「へへ……追いかけっ子はお終いだぜぇ」
ゴロツキ達は下卑た顔でリュディに近づきます。
「ハッ ハッ ハッ」
完全に腰が抜けたリュディは床を這いつくばって逃げようとしました。
「お楽しみの始まりだぁっ!!」
そのリュディにゴロツキ達が襲いかかります。
「嫌ぁっ!」
両手を押さえつけられ、服を引き千切られ……リュディは必死になって足をバタつかせて抵抗します。
ビリィ
「おいっコイツ男だぜっ」
暴れる足を押さえたゴロツキが露になったリュディの下半身を見て驚きました。
「こんな綺麗な男いるかよ?」
「うわっマジだ」
「んだよ、オカマ野郎かよ」
せっかく極上の女とヤれると思っていたのに、とゴロツキ達は残念がります。
「こんだけ綺麗なら男でも構わねえっ」
「だな。穴がありゃ一緒か」
ゴロツキ達はゲラゲラ笑い、リュディの足を大きく広げさせました。
「嫌っ嫌っ嫌っ」
リュディはボロボロと涙を流しながら首を横に振ります。
「!違ぇ……コイツぁふたなりだ」
リュディのソコを覗き込んでいたゴロツキが感嘆の声をあげました。