ミドリノヒミツ-4
「オレねぇ〜リュディの髪好きなんだなぁ〜」
「?!」
肺いっぱいに匂いを入れたテオは、吐き出すのが勿体無いと言わんばかりにゆっくりと息を吐いた。
「緑っぽい金髪ってスッゲェ綺麗……ホントの植物みたいで落ち着く……」
すりすりと髪に頬擦りして、首筋まで来ると唇を押し付ける。
「……んぅっ」
ゾクッとした甘い感覚にリュディの鼻から悩ましい息が漏れた。
「……リュ〜ディ〜♪」
テオはリュディの両頬を手で挟んで無理矢理キスしてくる。
「んっんんっ?!」
完全に酔いの覚めたリュディは腕をバタつかせた。
テオはぐりんとひっくり返ると、ぐっと体重を乗せる。
リュディはそれを支えきれずに背中から床に倒れた。
「んぱっ……テオっ……やめ……っ!」
身体を捻り腕を突っ張って抵抗するリュディの手を掴み、床に押し付けたテオは嫌がるリュディと再び唇を重ねる。
「ん……ふぁ……」
乱暴なくせに優しい口付けにリュディはとろんと蕩けた。
砂蜥蜴やパルまでも手なづけたテオの愛撫……体感してみると良く分かる……抵抗する気を失わせる心地よさだ。
床に押し付けられた腕をするりと撫でられ、それだけで痺れる……少し離れた唇が少し笑っていて胸がキュンとする。
リュディは荒くなった呼吸を整えるように短い息を繰り返しながらテオの赤い瞳を見つめた。
「……リュディ……」
「ひあっ?!」
その瞳に囚われて動けずいると、きゅっと乳首を摘ままれリュディはビクンと反応する。
「良い声〜…もっと鳴かせたくなる」
「あ……やぁっ……テ……オぉ……」
耳をねぶられ、くりくり乳首を弄られたリュディの理性が消えそうになった。
しかし、テオの手が太股を擦った時……リュディの目がカッと見開かれた。
パタパタと床を手で探り、指先に当たった硬い物を必死に手繰り寄せる。
それをグッと握ったリュディは腕を高く振り上げた。
ゴッ
物凄く痛そうな音と、手に伝わった鈍い感触……それに力無く倒れ込んできたテオに、リュディは顔をしかめる。
「はぁ……はぁ……っ……」
リュディは手に握っていた酒瓶をごろんと転がし、テオの下からごそごそ這い出た。
「あ……危なかった……」
乱れた服を整えたリュディは大きく深呼吸して乱れた息も整える。
完全に昏倒したテオは朝までぐっすりモードだ。