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ヴァンパイアプリンス
【ファンタジー 官能小説】

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吸血鬼的生活。〜ヴァンパイアプリンス番外編〜-2

「…」
気付くと彼女は寝息をたてていた。す-す-と規則正しいリズムで呼吸を繰り返す。
「さ…、洗濯物片付けるか。」
月下が寝てしまっては、やる事もない。とりあえず、月下が畳んでくれた洗濯物を在るべき場所に戻さなければ…。

そういえば、月下が俺にこう聞いてきた事がある。
『吸血鬼って…血吸わないとどうなるの?』
小さい子供のように、好奇心旺盛な瞳を俺に向けてきた。
『聞きたい?』と俺が聞くと、だから聞いてるんじゃんっとじらされている事に腹をたてたようだ。
『ヒかない?』
『え…なにそれ…』
月下が一瞬身じろいだような気がしたが、月下の腰を引き寄せて話始めた。
『禁断症状がでる。症状は人それぞれみたいなんだけどね…』
『宏樹はどんな?』
月下は喉をゴクッと鳴らし真剣な眼差しで向かってくる。
『…性欲旺盛になる〜みたいな?』
『…え』
月下は目をぱちくりさせる。
『…なぁ-んだ。いつもと変わらないじゃん。』
『ヲイ!!』
『すっご-く凶暴になる〜とかなら吸血鬼怖-いってなるけど…ねぇ』
『いや…半端ないよ?』
『いつもでしょ?』
何言ってるの?と言わんばかりの顔だった。月下に常日頃から無理をさせている事を痛感した。笑

「ん〜…」
月下は唸って、体の向きを変える。依然、眠ったままだ。
「お…。」
毛布の隙間から、月下の血色の良い肌が見える。
「…寝てるんだもんな〜。無意識だよな〜」
長い睫が呼吸をする度、震えている。
「月下…」
すごくキスがしたくなった。

『血が欲しいッて思う時ってどんな時?

俺に無邪気にじゃれついて、月下はこう尋ねた。
『え〜?』
『きゃ〜わき腹はだめぇ〜!!』
俺が月下のわき腹をこちょこちょくすぐると、月下は甲高い声を出した。
『ね、どんな時?』
月下は笑いすぎて涙目。
『そ〜だね…血欲しいって思うのは、月下が色っぽい時かな。』
『何それ…』
『基本的には、性的興奮を感じる時と変わんないかも。』
『ふ〜ん』
『チラリズムとか不意打ちに弱い』
『チラリズム…』
『生足とかちらっと見えるとね…』
『…ただのエロですな。』
月下は苦笑。
『…そうかも』
宏樹も苦笑。笑
『…今は?』
月下が挑発的に俺を見つめるから、俺は勿論…
『いただきます』
おいしくいただきました。笑

「…ヤバ。」
寝てる月下に欲情した。今猛烈に血が欲しい。
「月下ぁ…」
寝てる月下にキスをしてみた。
「…んッ」
月下は小さく呻く。
―チュッ
わざと音をたてて、首筋にもキスを落とす。唇が離れると、そこには赤く俺の物だという印がのこった。
「…」
理性って…切れる時、本当にプツンと音がするんだね。
「…起きないなら襲っちゃうぞ…」
月下の首筋に舌を這わせる。


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