マツリノヨル-12
「うああぁぁっ?!」
吐き出された精液は男の精力を引きずり出し、次々とパルに飲み込まれる。
「ア゛ア゛あぁ……」
男の身体は弓なりに反り、目は完全に白目を剥いていた。
だらしなく開いた口からは泡まで吹いている。
「んっ……あん……まあまあの味ね……」
ガクガクと痙攣する男の意識は完全に飛んでいた。
全てを搾り尽くしたパルは、男の額に右手を当てる。
ぐちゅ
パルの指が男の頭に食い込まれたが、出血はなかった。
そのままぐちゅぐちゅと頭の中を探り、記憶の操作をする。
パルを凌辱しようとしたが、巧みな性技によって逆に凌辱されたという記憶……パルが魔物だった事は全て消しておく。
記憶の操作が終わると、パルは指を引き抜き結合も解いた。
パルの指が食い込んだ筈の男の額には、傷跡ひとつ無い。
「味はまあまあ……後味は最悪ね……」
パルは萎えきった男の男根を踏みつけてシャワーへと向かう。
ふと目を向けた窓の外には、月がひとつだけ出ていた。
(今夜は銀の月だけかぁ……)
2つある月がひとつだけだと何となく寂しく感じる。
寂しそうに浮かぶ月が自分と重なって見えたパルは、頭を振ってシャワー室に入って行った。
‥To be continued‥