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【青春 恋愛小説】

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14-2

「サハさんは、変わりなかったすか?」

「あ、あのな。絢ちゃんが大変そうだったから言ってなかったんだけどよ.....子供できたんだよ」

「マジすか!?言ってよ!」

「いやー流石に俺も気は遣うさぁ、そりゃ」

「いやいや、めでたいっすね!!おめでとうございます!!」

「なーんか照れるなー....」

「そっかぁ.....サハさんと愛理(あいり)さんが親になるのかぁ....」

「実感ねぇよ、ほんと」

「男の子すか?女の子?」

「野郎」

「名前は俺が付けていいんすよね?」

「ざけんな!」




元とは歳がちょうど両手の指の数分離れているが、見た目と相反する物腰と子供っぽさはバーの客にも人気であり、それこそが商売を支えている。




ちなみに、佐原の場合は両手分で指は9本である。




元が働くようになってからの元に与えられた役職名は、「看板」。

佐原曰く、看板娘ならぬ看板野郎。




当初は嫌がっていた元も、今では言葉通り看板としての責務はある程度全うしている。

元が立つようになって、新たに女性の固定客が増え出しているのも事実。




10畳程しかないこの店では、客との距離も近い。

お陰でお得意様の顔を覚えるのには苦労はしなかったし、新しい客にも敏感になった。




入れ替わり立ち替わり客足の耐えないこの店は、いつも笑顔に満ちている。


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