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伊藤美弥の悩み 〜受難〜
【学園物 官能小説】

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恋人達の悩み6 〜桜、舞う〜-4

「くぷ……」
 口中で弾けた肉棒から、美弥は精を吸い出す。
 飲み込もうとしたようだがこほこほと噎せたため、龍之介はティッシュを重ねて差し出した。
 美弥はそれを受け取り、白濁液をそこへ吐き出す。
 液色はさすがに薄い……かと思えば、何度となく欲望を吐き出したくせに、まだまだ濃い。
「まだ元気なのね……」
 何度となく爆ぜたのに隆々と反り返っているモノを見て、美弥は呟いた。
 その呟きは、恐れすら抱いているように聞こえる。
 ――溜め込んだ性欲をとりあえず解消するための、獣のような交わり。
 気ぜわしい最初の一回が済んでから今の時間まで、多少理性を取り戻した美弥ともう何度肌を合わせたか……龍之介には、分からなくなっていた。
 それなのに、股間はほぼ勃ちっ放しである。
 今は不眠記録と連続交接回数の新記録を、樹立中だった。
「ん……」
 未だ硬度を持続させている龍之介自身に護謨を被せると、美弥は龍之介に跨がる。
 これまた何度目かも忘れてしまった、騎乗位だ。
 美弥もまだまだ燃え尽きてはいない。
「っふ……!」
 慎重に腰をずらし、美弥は龍之介を飲み込む。
「んぁ、あ、はああっ……!」
 どうやら一晩ですっかり拡張されたらしく、秘穴は全てを楽々と受け入れていた。
「は、あ……!」
 いつもなら根本まで飲み込めない場所が全てを飲み込んでいる事へ深い悦楽と共に感動すら覚えつつ、腰を振って快楽を貪る美弥の動きに合わせ、龍之介は美弥を揺すり立てる。
「んん、ん……」
 美弥は唾を飲み込むと、龍之介にキスを求めた。
 それに応えた龍之介は起き上がって座位に移行すると、たっぷり濃厚に唇を吸い立てる。
「はぷ……」
 キスが途切れると、美弥は恋人の耳に唇を這わせながら腰を使い始めた。
「ふ、んんっ……!ん、ふうぅ……!」
 しばらく上下に腰を振っていた美弥だが、動きを止めると龍之介の首に両腕を回してすがりつく。
 耳元で聞こえるせわしない息が、美弥の状態を如実に物語っていた。
 感じ過ぎて、体を動かせなくなっているのである。
「よしよし……よっ、と」
 龍之介は美弥を押し倒すと、腰を動かし始めた。
 たっぷり濡れているとはいえ、これだけ続けざまにイタしていると内壁がいい加減擦り減ってきているのではないかと一瞬考えたが……生まれ出た感覚に紛れてその思いはすぐに消え、龍之介は一緒にイくべく夢中で腰を使う。
「んぁ、ああ……きゃふ、はうぅっ!」
 一晩中まぐわい続けるという新記録を樹立したせいか、どうにも美弥がイくのが早い。
 今も可愛い声を溢れさせつつシーツを握り締め、間断なく襲いくる快楽に負けてしまいそうな様子だ。
「もう……ちょっと待って……!」
 龍之介は息を吐き、自分がイくために腰の動きを加速させる。
 がっくんがっくん全身を揺さぶられ、美弥は一晩で数え切れない程に押し上げられた絶頂を迎えた。
 そして龍之介もまた、共に果てる。
 そこでようやく欲望が満たされたのか、龍之介の股間は萎び始めた。
「たはぁ……」
 まだ痙攣している美弥の上に、力尽きた龍之介は突っ伏す。
 指先でぷにぷにの頬を撫でると、燃え尽きた美弥は満足そうに呻いた。
「あ〜、腹減った……」
 性欲は満たされた龍之介だが……誤魔化せない空腹を覚え、風呂に入って朝食を作る事にする。
 昨夜、美弥共々ベッド周りに脱ぎ散らかした服を着た龍之介は、湯浴みを済ませると台所へ行って食べられる物を物色した。
 その結果、まずはメインにできそうな三人前分のパスタとホールトマトの缶詰、それにスープの具材にできそうな諸々の物を発見する。
 龍之介はたっぷりの湯を沸かしてパスタを茹でつつ、ホールトマトを煮詰めてソースを作る事にした。
 パスタの準備をしてから鍋を火にかけて缶詰の中身を空け、トマトを煮詰め始める。


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