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高校デビュー
【学園物 官能小説】

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第四話(行為なし)-3

「君はまだ遊びたい年頃だろうし、浮気は許さないが別れた後ならいくらでも遊んで構わないんだぞ」

「別れませんよ!」

「男子はセックスしたら女子に飽きると聞いたことがある。もし君が私に飽きたら、正直に言ってくれ」

「…………」

じゃあもし、その逆で香澄さんが僕に飽きたら…香澄さんも「君に飽きた」と別れを告げてくるのだろうか。

「朝早いから、そろそろ寝る」

「はい。おやすみなさい」

「うん。ちゅ…ふふ」

いつか香澄さんに別れを告げられる日がきたとしても、今が幸せだからそれでいいか…僕みたいな元オタクに、こんな可愛い彼女がいるってだけで贅沢なのに。

   ***

「ん…う?」

目を開けると、香澄さんの顔が間近にあった。

「あ、すまない。起こしてしまっ、んっ!?」

顔を引き寄せて吸うようにキスをした。

「あ、朝から激しいな、君は…」

「あれ、もう出かけるんですか?」

香澄さんは可愛らしい恰好をしている。
置き時計に目を移すと午前9時だった。

「うん。帰りは月曜の朝になると思うから、帰る際は戸締まりなど頼んだぞ」

「え、はぁ」

「では行ってくる」

「行ってらっしゃい」

しばらくベッドの上で香澄さんが消えたほうを見つめ、はたと気付く。

「戸締まりって言われても…」

この部屋の鍵なんて持ってないんだけど。
服などを着て隣の部屋へ行くと、テーブルの上に一枚のメモと鍵が置いてあった。
メモにはさっきも言っていた帰りは月曜云々と書いてあり、最後に鍵についてこう書かれていた。
『私の部屋の鍵だ。これからはいつでも好きな時に来るといい』
うーん。気を許しすぎやしないだろうか。

「それだけ信用されてるってことかな…」

こうして僕は香澄さんの部屋の鍵、それから昨日身につけていた黒いブラジャーをゲットした。
……あ。さっきプレゼント渡せばよかった。しかも誕生日おめでとうすら言えてない!

「置いておこう」

メモの下のほうに『誕生日おめでとうございます。渡しそびれましたが、プレゼントです』と書いてプレゼントが入った箱を置いておく。

「…………」

なんとなく衣装ダンスに目がいった。


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