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「すき?」
【学園物 官能小説】

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「すき?」-10

「あ・・・」
私は、起き上がるとはだけた衣服のまま先生に抱きついた。先生も、優しく、キツく
だき返してくれた。



―――・・・数刻後。・・・先生の車の中。

「なんか・・・なぁ・・・」
私は先生の助手席で呟いていた。

私と先生は身支度を整えた後、幸い校内には人気も無く、手をつないでいっしょに帰
る事になった。
先生は車で私んちまで送ってくれると言ってくれた。車内はひんやりしていて、ハイ
だった私の頭も、だんだん冷静になっていた。
そうなると、先程までの事を考えてる余裕も出てくる・・・
だぁ〜!
恥ずかしい!!
「あゆは、ボーっとしたり、赤くなったり、大変だな。」
先生は、前を見ながら、ニヤニヤ笑いながら言った。
あたしは頭を抱えながら、叫ぶように答えた。
「だって!ほんの数時間前までは、私は本を読んでたの!しかも、くら〜い陰気なミ
ステリーもの。
その後に、彼氏はできるは、ファーストキスはおろか、バージン卒業しちゃうわ。自
分が信じらんないの!!・・・先生、手ぇ早いんだね。」
そう呻くと、先生は、私の頭に軽くチョップをした。
「いたっ!」
「そんな強くやってねーよ。学校では先生でいいけど、2人でいる時は名前で呼んで
よ。・・・それに、俺にしてみれば、あゆから誘われた気がするんだけど」
「は?私から?」
私はビックリして、先生を見た。
「さっきも言ったけどさ、あんまり男の頭を胸に抱いたりするなよ。その気になるか
ら。ああ・・・心配だ・・・」
ああ・・・そういえば・・・。そんな事言ってたなぁ・・・。
先生の顔を見ると、ちょっと眉間にしわを寄せている。きっと、本当に心配している
んだろうな。
あたしは戸惑った。うーんと・・・
「じゃあ、私がへーたを誘う時は、頭を抱っこするね♪」
私は悩んだ挙句、場を和ませる為の冗談のつもりで言ってみた。・・・すると、先生
は、顔をボッと赤くした。
「お〜ま〜え〜なぁ!!」
先生は、耳まで赤くすると、そう怒鳴った。・・・また怒らせたかな?
「へーちゃん、怖い・・・」
私はいじけたフリをする。
そうこうしているうちに、車は私んちの近くになっていた。そしてへーたは人気の無
い路肩に車を止めた。
ん?と思い、へーたの方を向くと、へーたは私にキスをした。
「ん・・・」
私は吐息が漏れる。そっと顔が離れる。
「こういう事、他の男としたら絶対ダメだから、な」
へーたは、言い聞かせるようにそう言った。
良かった、怒ってないみたい。
私はほっとして、にっこりしてこう言った。
「これからもよろしくね、ペーター!」
「っ!だから俺は外人じゃねぇっつの!!」


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