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best friend
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best friend-12

お弁当を食べ終わってもおしゃべりが止むことはなく、1時には図書館に戻って勉強を再開する予定だったのが、大幅に遅れていた。


それほど夢中になるのはやはり男の子の話で、どんな人がタイプだとか、芸能人の誰それがかっこいいだとか、どのクラスの誰それが素敵とかで盛り上がっていた。


実は、高校に入学してから私にも初めて好きな人というものができたのだが、いかんせん恋の話なんて友達としたことがなかったので、好きな人を教えるタイミングというものがわからなかった。


でも、こうして恵子と初めて男の子の話になったときに、打ち明けるチャンスは今しかない、とふと思った。


途切れない男の子の話が一段落した頃、私はデニムスカートからのぞく自分の丸い膝頭を見つめながらおもむろに口を開いた。


「あのね、けい……」


「あのね、里奈」


私と恵子の声が重なり、不格好なハーモニーになった。


なんとなく気恥ずかしくなって二人とも不自然な笑顔を浮かべる。


私がお先どうぞの意味で、恵子に手のひらを向けると、彼女は少しはにかんで頷いた。


「あのね、里奈にはいちばんに教えたかったんだ」


恵子は赤らんだ頬を両手で抑えながらそう前置きして、


「……実はね、一週間前にテルヒコくんから告白されて、付き合うことになったんだ」


と、嬉しそうに言った。



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