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アンバランス×トリップ
【ファンタジー 官能小説】

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選択-20

「ナイス、アビィ!」

『キュア♪』

 カリーの所に行けないなら、ゼイン=ザルスを防ぐしかない。
 スランとアビィはゼイン=ザルスとカリーの間に入ってカリー達を背後に庇う。
 宙にフワリと浮いたゼイン=ザルスは、スランと対峙してその身体をぶるっと震わせた。

バキ バキ

 骨の軋む音が響き、ゼイン=ザルスの身体が青白い光に包まれる。

「やっべ」

 魔物への変化を始めたゼイン=ザルスを止めようと、スランとアビィは光の中に突っ込んで行った。


「あいったぁ〜…」

 地面に叩きつけられたカリーは頭を振って身体を起こす。

「クイン大丈夫ぅ?」

『クゥ〜』

 クインも何とか身体を浮かせてぷるぷる身体を振った。

「絶対許さないっ!!」

 カリーがバッと振り向いた時、灰色の毛皮が目に入った。

「がっ?!」

 灰色の毛皮は魔物変化したゼインの腕。
 魔物へと変化を遂げたゼイン=ザルスは躊躇い無くカリーの首を掴んで持ち上げる。

《何を許さないんですか?》

 ゼイン=ザルスの声は口からではなく、直接頭に送られてきた。

「ア゛ぐううっ」

 ギシリと首が鳴る……一気に絞められた首の内側が張り付いて息が出来ない。

『クウッ!!』

 クインの口から水球が放たれたが、あっさりと弾きかえされてクインもろとも吹っ飛んだ。
 霞んでいく視界の端に、飛ばされたクインと赤いドラゴンと重なるように倒れている黒い影が映った。

(ス…ラン)

 意識が遠くなりながらカリーはゼイン=ザルスに視線を戻す。
 大好きな蒼い目は無いが、首に感じる温もりはゼインのもの。
 カリーは腕を上げてゼイン=ザルスの毛皮を撫でた。

「ゼ……イン……大好き……」

 絞り出した掠れた声にゼイン=ザルスの手がビクンと反応する。

 その時

「やめてえぇぇっ!!」

 ポロの悲鳴のような叫び声が耳を打ち、冷たい衝撃が身体を打った。


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