投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

ある夏に吹いた風
【OL/お姉さん 官能小説】

ある夏に吹いた風の最初へ ある夏に吹いた風 8 ある夏に吹いた風 10 ある夏に吹いた風の最後へ

ある夏に吹いた風-9

そして、兄ちゃんがいる人にカスミさんとSEXをしたと言う話しを聞かされた人がいた

俺の兄ちゃんは、カスミさんを想う俺がいたたまれなかったのか、それともお母さんにばれるのが怖かったのか、話しを聞いたことは無かった

これから俺は大人になって兄ちゃんと酒の席で、カスミさんとSEXをした話が出てきたらきっと誇らしげに話すのだろう

「俺はカスミさんと生でSEXしていた」ことを

そして兄ちゃんは法螺話と頷きながら聞き流すのだろう
カスミさんがこの土地を去ってから、俺は高校を卒業したらカスミさんを探す旅に出ようと考えていた

しかし、「私、SEXが好きなんだ。いろんな人とするのが好きなんだ」という言葉を思い出す

もし、カスミさんと会えたら、俺はカスミさんを独占するのか?

それではカスミさんを縛ってしまうことになる

それではあのカスミさんではなくなってしまうのでは?

そんな自問自答を繰り返し、得た結論は

きっといつか会える。その時、笑顔であの日のことを語り合おう





あの人は、あの夏にこの村を吹きぬけた風

風は新しい空気を運び、澱んだ空気を押し流す

俺はあの風に、木の葉のように吹き飛ばされて恋をした

風は追いかけても追いつけない

ならば待つ

いつか再び吹き抜けて舞い上げられるその時を

―完―


ある夏に吹いた風の最初へ ある夏に吹いた風 8 ある夏に吹いた風 10 ある夏に吹いた風の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前