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ようこそ花咲女子寮へ
【ラブコメ 官能小説】

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私にも気持ちいいこと教えて下さい-13

「遠藤さん? あの…… 起きてください遠藤さん?」

むにゃむにゃと右手で眠い目を擦りながら、
ふと時計を見て我に返る僕。
時刻は間も無く二時になろうかと言う頃、
僕は慌てて体を起こし風音の方へと顔を向けた。

「風音ちゃ………… あれ? あ、起きて………… ここは…………?」
「くすくす…… おはようございます! もうすっかりお昼過ぎてますけどね」

最後に時計を見た時は十時くらいだったから、
なんて事だ、あれから四時間近くも僕は風音の横で眠ってしまっていたみたいだ。

「ご、ごめんっ うとうとはしてたけどまさかこんなに眠るとは…………」
「い、いえっ いいんです! 私を看病………… してくれていたんですよね?」

なんだか少し頬を赤らめる風音。
心無しか布団を胸元にあて、その身を必死で隠しているようだが……

「あ、あのっ それよりその…… 私、どうしてこんな恰好を…………」

チラチラと壁に掛かった制服を見ながらそう僕に問う風音。
そう言えばシワにならないようにと制服は僕が脱がしたんだっけか。

「あ、いやっ…… 身体が熱いって言いながら自分で………… ね?」
「自分で………… ですか?」
「そうそうっ………… 壁に掛けたのは僕だけどね? あはは…………」
「ぶ、ブラもでしょうか? 私、寝る時も絶対つけて寝てるんですけど…………」
「えっ? あ、ああ………… どうなんだろうね? よく見て無かったから…………」

僕は思いっきり嘘をついてしまった。
別にやましい気持ちで脱がしたわけではないが、
それでなくとも風音は寮内でさえ露出を控えるほどの潔癖症なのだ。
いくらなんでも男の僕に脱がされたと知ったら、それは随分とショックだろうから……

僕から目を逸らしたまま、どうにも腑に落ちない様子の風音。
二人っきりの部屋に少しだけ気まずい空気が立ちこめる。

「そ、それよりさっ 具合はどう? 見たところ随分と良くなったようだけど?」
「あ、はいっ なんだか熱も引いたみたいで…………」
「どれどれ? あ、ほんとだ! これだけ下がればもう安心だね」

そう言って僕は何の気なにし風音の額へと右手を当てるも、

「きゃっ!」

その瞬間、風音はたいそう驚いた様子で大きな声を上げたかと思うと、
まるで身を守るように、布団を握りしめながら背中を壁につけるほどに後ずさった。


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