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〈亡者達の誘う地〜刑事・銭森四姉妹〉
【鬼畜 官能小説】

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〈冷笑〉-1

数日後。

あの貨物船は、あの港に帰ってきていた。

最強の敵と警戒していた長女・麻里子は既に脅威ではなく、二度と脱出出来ない某国で“道具としての職務”を全うする以外にない。


『ん〜……空気が美味いな、チクショ〜……』


専務は伸びをしながらタラップを降り、コンクリートの地面に足をつけた。



帰国の途に就く前に、専務は麻里子の飼育部屋を覗いて見てきた。
枷や鉄パイプはあのままで、股間を拡げたままで尻を突き上げた格好で床に突っ伏していた。
性欲獣と化したサロトの部下達が部屋に犇めき、少しでも精液が精巣に溜まれば、ソレを子宮や肛門の中に射出されていた。

〔何時か枷を外されたら、その時に全員をブッ殺す〕

その〈何時か〉など永遠に訪れはしない……自慢の逮捕術は最後の最後まで不発のまま終り、勝手に認めた媚薬の生み出す快感に肉体を引き攣らせ、女に産まれてしまった事を後悔しながら朽ちていくしかない……。


『クックック……ざまあねえや……』


いくら最強といえど所詮は女。
多勢の男を前にしたら、その存在は弱小な者でしかなく、悔恨に苛まされながら今も輪姦されているのだと想像するだけで、笑いが止まらない。
そんなニヤけた顔をした専務が事務所に戻ると、そこにはグレーのスーツを着た八代が、専務のデスクの傍にある椅子に座って待っていた。


『ヨォ。お疲れさん』


専務は八代の横をすり抜けて自分のデスクの椅子に座り、部下の出したコーヒーを啜った。
その顔にはまだ笑顔が残っているが、少しの緊張が混じり始めてもいた。


『あのハゲ、次は春奈様を御所望だそうだ。若い方が処女の可能性が高いって理由だそうだぜ?』


八代は、相変わらずの仏頂面で専務を見ていたが、その口からは専務の期待から外れた言葉が漏れた。


『……いや、次は瑠璃子だ……』


専務は予想外の答えに表情を固まらせたが、八代は構わず言葉を並べた。


『麻里子がいなくなってから、アイツはやたらと捜し回ってる。俺のトコにも来たし、あのまま放置したら他の刑事も動き出すかもしれん』


仏頂面でよく分かりづらいが、声のトーンからすれば深刻な状況なのだろう。



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