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生徒会!!!
【学園物 官能小説】

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忘れ物-2

「で、橘はこんな所で何してるんだ?」
こいつの家は俺たちとは真逆、学校の向こう側だったと記憶してる。
「くく、我は先輩方を待っておったのだ」
待ち伏せしてたってことか。
「どうせ学校で会うだろ。なんでまた」
「待ち伏せするのに理由がいるのかい?」
そりゃいるだろ。バカかこいつは。
「それ使い方ちが……ん。はっきり言いなさいよ、楓ちゃん」
「な、なんのことを言っているのか計りかねる」
うん?どうやら先輩には何か心当たりがあるみたいだな。
「なんです?何か知ってるなら、教えてくれてもいいでしょう」
そう言ってみると、なぜか先輩はギロッと睨んできた。
「大神くんは黙って」
「は、はい……」
なんなんだろう。よく事情はわからないが、先輩と橘は何やら火花を飛ばしあっている。犬猿の仲ってわけでもないだろうに。
「こ、この……」
橘は一歩下がり、
「ビッチ先輩がぁぁぁ!」
「なっ……!?」
叫びながら学校のほうへ走り去ってしまった。結局何がしたかったんだ?
「先輩、ビッチってどういう意味なんです?」
「えっ!?し、知らない。ちゅ、中二語じゃないのかな?」
「中二語て……」
中二語はともかく、アニメとかの専門用語の可能性はあるな。あとで橘に聞いておくか。
「わ、私ビッチじゃないからね!?一途だからね!?」
「え、はぁ……そう言われても、ビッチの意味がわからないのでなんとも」
「大神くんは気にしなくていいの!とにかく私は一途だから!」
そう言って先輩はその場にしゃがみこみ、両手で顔を隠してうーうー唸りだした。
せ、先輩っ、ぱ、パンツが見えそうですよ危ないです!
「先輩、立ってください。大丈夫ですか?」
「……うん」
先輩は何事もなかったかのように立ち上がり、少しの間俺の顔をじっと見た後、俺に背を向けて歩きだした。
「よーし!今日も頑張って学生しますか!」
あれ?元に戻ってる。さっきのはなんだったんだろ。


 ***


「おっはよーです。翔太先輩」
「おう」
学校の昇降口で先輩と別れ教室に向かっていると、先輩の妹で俺のマシなほうの後輩でもある杏(あん)ちゃん――本名・銀河 杏仁(ぎんが・あんにん)――が元気よく挨拶してきた。
「今日もかっこいいですね」
「はいはいどうも」
お世辞だとわかっているので適当に返事をする。


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