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ようこそ花咲女子寮へ
【ラブコメ 官能小説】

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その時は私がいるではないか-2

「な、なんの話って………… その……」
「どうした? 私に隠し事などするな。ちゃんと言ってみろ?」

僕の体はまるで硬直したみたいにその体勢のままじっと固まった。

「か、隠し事なんて…… そうじゃなくて、その…………」
「だから…… 我慢とは何の話だと聞いているのだ」

口調がきついため知らぬ人が聞けば怒っているようにも思えるが、
秋子さんがぶっきらぼうなのは今にはじまった事ではない。
むしろ冷静な時にほどこうした口調になりがちだ。

「そ、それはその…………」
「うん? 何か悩みでもあるのか? 我慢なんてする必要はない。すべて私に話せ?」

そう言われて、はいそうですかなんて言える話なら苦労はしない。
いくら秋子さんが性心理に長けていようとも僕は男なのだから、
助言を求めてやってくる女性クランケとはわけが違う。

だからと言ってこの状況、いまさら誤魔化す事さえ難しく、
どうにも身動きがどれず困惑している僕に、
ふと何かに気づいた様子の秋子さんがそっと視線を僕の下半身へと移動させた。

「あっ! いや、これはっ…………」

その視線に気づいた僕は、咄嗟に秋子さんから手を離すと、
両手を股間に当てがわせては、いまさらながらにそれを覆い隠した。
背中を丸め、情けなくもじもじとその場で往生する僕を見ながら、
ゆっくりと上半身を起こし上げる秋子さん。

「和也、おまえ…………」

そう言って秋子さんは、珍しく表情を強ばらせたかと思うと、
おもむろに右手を伸ばしては、僕の手に重ね合わせてきた。

「こ、これはだな和也…… ぼ、勃起と言って、その…… 男性が性的興奮を……」
「し、知ってます! 知ってますよそれくらいっ!」
「そうか、なら話は早い…… い、いいか? 右手でギュッと握ってだな…………」
「そ、それもっ! それもちゃんと知ってますからっ…………」

さっきまで、あれほど毅然とした態度をとっていた秋子さんが一変、
驚くほどに顔を赤らめては、突然しどろもどろになってしまった。

「な、なんだ我慢っていうのはその…… 性欲処理についてではないのか?」
「い、いえ…… その…… そうと言えばそうなのですが……」
「や、やり方は知っているのだろ? ならば遠慮などせず…………」
「いやいやっ…… 処理は…… その…… ちゃんと自分でしていますから……」
「なにっ? そうだったのか? そんな話、私は一度も聞いてないぞ!!!」
「い、言うわけないじゃないですかっ! そんな事っ」
「そ、そうだな…… 私の知らぬまに和也も大人の男になっていたんだな…………」
「大人の男って…… 大人じゃないからこんなに困っているのに…………」


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