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It's
【ラブコメ 官能小説】

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☆☆☆-7

「ひな…」
「はぁ…あっ…」
湊は陽向の前髪を掻き上げると、おでこにちゅっと可愛らしいキスをした。
そのまま唇を重ねる。
掬い切れない唾液が陽向の口角から零れ落ちた。
唇が離れる。
「湊…」
陽向は湊の頬に手を添えて呟いた。
「もっと…激しくして…」
何故だか涙が溢れてくる。
「湊に…めちゃくちゃにされたい…」
陽向の言葉を聞くと、湊は「ひなちゃん変態…」と呟いた後、陽向をきつく抱き締めて今までにないくらい激しく腰を送った。
「んぁっ…」
「んっ…ぁ…」
身体の中心が、湊をぎゅうぎゅうと締め付ける。
背中に腕を回して乳首を舐めると、湊は甘い声を漏らした。
湊の動きが更に速くなり、頭が真っ白になっていく。
「あっ…湊っ…んんっ!」
絶頂を迎えそうになった時、中から抜き去られ、同時に指で攻められた。
「いぁっ!んやぁぁっ!」
3本の指で中を掻き回され、クリトリスも苛められる。
卑猥な粘着音が響き渡る。
「あっ!あぅっ…だっ…ダメっ!ひぁっ…」
今度こそ絶頂を迎えると思った時、また指がスッと抜けた。
湊は仰向けになると、陽向の腕を引っ張って抱き締め、そのまま突き上げた。
「んあ!あっ!…はぁっ…ぁ…」
「あっ…は…ひな…」
「も…ダメっ…あぁぅ……」
突き上げられる度に、重苦しい鈍痛が響く。
でも、それが恐ろしいほど心地良い。
陽向は無意識に腰を動かしていた。
中がぎゅっと締まる。
湊も息を切らして陽向を攻め続けた。
「あっ…イっちゃう……んっ!」
湊の動きが止まる。
イきそうになるところで、何度もお預けをくらい、陽向は頭がおかしくなりそうだった。
本格的に泣きたくなってきた。
湊は起き上がり、荒い息をつく陽向をベッドにうつ伏せにすると、尻を掴んで後ろから突き上げた。
「…いっ!…あっ!…あっ…はぁ…いや…」
陽向はシーツを掴み、湊を抱き締められないもどかしさに涙を流した。
後ろから胸を痛いくらい強く掴まれる。
背中を舌が這い回り、ゾクゾクする。
「んっ…ぁ…」
「やだぁっ…あぁっ…っう…っあ」
陽向が泣きじゃくっているのに気付き、湊は陽向を仰向けにしてゆっくり腰を送った。
舌で涙を掬い、深い深いキスに溺れる。
腕を掴んでいた手に、指が絡む。
「陽向…」
胸がキュンと締め付けられて苦しい。
そんな声で呼ばないで…。
あたし、おかしくなってしまうから……。
「湊…好き……大好き…」
湊は優しく微笑むと、陽向の涙を拭い、きつく抱き締めてラストの動きに入った。
壊れてしまいそうなほど激しく愛し合う。
目を閉じて、甘い声を感じる。
陽向は喘ぎを止めることができなかった。
湊の背中に跡が残ってしまうくらい、きつく、きつく抱き締める。
求めていた快感にたどり着いた時、何もかも分からなくなった。
生きているのかさえも分からなかった。
「陽向」
遠くで湊の声が聞こえる。
頬に何かが触れた。
なんだろう?
なんだっていいや。
もう、動けないや。
でも、幸せ…すごく。
こっちに来て湊。
ギュッてして…。
大っきい手で頭撫でて…。
湊…。

目を開けた時、窓からジリジリと痛い陽射しが射し込んでいた。
なんか暑い…。
と、思ったら湊の腕の中にいた。
あのまま眠ってしまったようだ。
最後の方の記憶はほとんどなかった。
陽向は昨夜の出来事を思い出して1人で恥ずかしくなった。
「んっ…」
湊が目を覚ましたようだ。
「おー。生きてた。よかった」
「生きてるよっ」
「昨日、イってから呼んでも反応ねーからマジビビったわ」
「あんま記憶ない…」
「俺にめちゃくちゃにされたいって言ってたのは?」
「…うるさいな」
「すげー興奮した」
湊はいたずらっ子のように笑うと、陽向のほっぺたをいじった。
「ほっぺぷにぷにだね」
陽向はエヘヘと笑うと、湊にしがみついた。
優しく頭を撫でてくれる。
湊にこうしてもらうと、嫌なことも何もかも忘れられる。
側にいるだけで、絶対的な安心感に包まれる。
「服着ないで寝ちゃったな」
「夏だからちょーどいいよ」
「じゃあ毎日裸で寝る?」
「それは嫌」
2人でケタケタ笑う。
「ねぇ湊」
「あ?」
「ずっと好きな人って忘れられないもんなのかな…」
「え?」
「恋人が出来ても、諦められないもんなのかな」
「何が言いてーんだよ」
「なんとなく思っただけ」
湊は「変な奴」と言って起き上がった。
陽向も一緒に起き上がる。
頭が覚醒してくると、一気に現実に引き戻された気がした。
この休みが終わったら、また実習だ。
優菜とまた共に過ごすのかと思うとため息が出る。
昨日の彼女の言葉が忘れられない。

「殺人ってさ…懲役何年なんだろうね」
「一生に一度の人生なら、知らない世界も見てみたいよね」

あと1週間生きていられるだろうか。
でも、そんな人生を無駄にするような馬鹿げた行動に出るわけないか。
「おい」
「へっ?!」
「服これ着な。聞いてんのかよ」
「あっ…ごめん。ありがと」
「疲れてんのか?」
「ううん。だいじょぶ」
「そ」


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