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幼なじみ
【幼馴染 恋愛小説】

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2013.バレンタイン-2

続き


花子:チョコ代だって馬鹿にならないのよ?それに手作りなら手間賃が掛かるし、買ったとしたらそれなりの物を選ぶわけだから利益を確保するのに大変なの

太郎:えーっと?バレンタインの話だよね?

花子:そうよ

太郎:利益とか手間賃とか、なんか夢からかけ離れた言葉が聞こえるんだけど

花子:バレンタインは夢のあるイベントじゃないわよ。経済政策の一環よ

太郎:何そのハナコミクス

花子:バレンタインデーは製菓会社の陰謀から始まり、日本文化に沿った、日本の国民性にそぐった成長を遂げたの

太郎:なんか嫌な言い方だけど少し気になるな

花子:日本の文化、国民性の一つには「借りを返す」ことが挙げられる

太郎:はいはい

花子:誰かから何かを貰ったり、してもらったりするとその借りを返すのが人道的とされるわけ。もしそれにそぐわないと不道徳とされたりする

太郎:そうだね

花子:バレンタインデーは女の子から男の子へ愛の告白とセットにチョコを渡す

太郎:まぁ義理とかあるけどね

花子:太郎は私とお母さんくらいしか貰えないもんね

太郎:ほっといてよ!

花子:で、これの『お返し』がホワイトデー

太郎:そりゃ貰ったものだからねぇ

花子:ここで大事なポイントは【等価交換】は許されないというところ!

太郎:同じ価値のものはダメということ?

花子:そう

太郎:そんなバカな!

花子:じゃあ聞くけどチョコのお返しに飴玉なんて渡す?

太郎:…渡さないかも。ネックレスとかピアスとか香水とか…あれ!?なんで!?不思議!

花子:これがもう一つの日本の文化、国民性の一つである【女性優遇措置】よ!

太郎:じょ、女性優遇措置だってぇええ!?

花子:私達はローリスク・ハイリターン、あなたたち男性陣はハイリスク・ローリターン、たまにハイリターン

太郎:ず、ズルい!

花子:その代わり対価として男に求められるのがカラダね

太郎:あー、そういう…

花子:とにかく『男が女に金を出させるのはカッコ悪い』という風潮が出来上がってる

太郎:巧妙に仕組まれた罠みたい

花子:フェミニスト(女権拡張論者)が長い年月をかけて出来たものよ

太郎:女になりたい

花子:だからバレンタインデーは如何に低単価で仕入れて高単価商品をゲット出来るかが問題なの。そう考えると大袋のチョコ買って一個ずつ沢山の男に配る先輩方は先見の明があるわね

太郎:嫌すぎる!バレンタインデーなんか無くなってしまえばいいのに!

花子:私の収入源でもあるんだからそういうこと言うのやめてよね

太郎:うるせぇえー!

花子:バレンタインデーというイベントだからなんていう形式に嵌まって、半ば断りにくく強制的に渡されるチョコをありがたく頂戴して、倍以上のお金をかけてホワイトデーでお返しをするのが貴方(男)たちの役割よ

太郎:言うな!やめろぉおおー!

花子:ホワイトデー宜しくね?

太郎:ふざけんな!等価交換だからな!

花子:恥ずかしくないの?

太郎:ぐっふぅ!(泣き)

花子:だぁから私はいつだって太郎に別の対価を払おうとしてんのに

太郎:え?なによそれ

花子:カラダ

太郎:それお前が望んでるんじゃねぇか!二度美味しいだけじゃねぇか!

花子:そうなると思って乳首にもチョコを塗ってきました(ペロン

太郎:黒い乳首で色気も食い気も感じない

花子:私をタベテ

太郎:下げろ

花子:でも私は太郎にその分返してるのよ

太郎:何をだよ

花子:ネックレス貰った時は晩御飯は出させてもらいました

太郎:そうだっけ?

花子:ピアスの時は次の日にカラオケ出しました

太郎:あ、そんなんあったね

花子:このように私は太郎に対して常に【等価】を心掛けてます

太郎:…あれ?何で?

花子:愛してるから

太郎:…

花子:死ぬほど愛してるから

太郎:…やめろよ

花子:顔赤いw

太郎:うっせ!///

花子:改めまして、あなたが好きです。受け取って下さい

太郎:お、おう…///

花子:…返事は?

太郎:ほ、ホワイトデーの時な!

花子:ズルいなぁw

太郎:いいんだよ!

花子:じゃ、渡すもの渡したし、帰るね

太郎:え!いや、今日はもうちょっと…居てもいいぞ?

花子:ううん、まだいっぱいチョコあるから

太郎:は?

花子:ほら、これ男どもに渡して元取らないと

太郎:やっぱやってんのかよ!あーもういい!帰れ帰れ!





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