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アンバランス×トリップ
【ファンタジー 官能小説】

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解放-5

「俺とポロはクインで行くよ。戦いが終わった頃に着くようにね」

「え?!」

 ケイの言葉に、ポロは非難するような目を彼に向けた。

「一緒に……」

「ポロ、俺と君は戦いに向かない。君は非力だし、俺は魔力の使い方が下手。だったら、ゼインとスランの邪魔をしないって事が最大のサポートだよ?」

 ケイの言葉は正論で、ポロは言い返す事が出来ずに黙り込み、ゼインとスランはケイを見直す。
 一般家庭の幸せなお坊っちゃんかと思っていたが、ちゃんと戦いについての知識がある。

「一応ね、ファン魔物襲撃事件ん時の一員なんだよ、これでも」

 だから、その時一緒に戦った仲間達とは今でも仲が良い、とケイはポリポリと頭を掻いた。

「そこで学んだのは『適材適所』と『やれる事をやる』……俺がやれるのはあんたらを南の大陸のビアズリー国まで送る事とポロを守る事。ポロが出来るのは戦いが終わった後、怪我人を治す事……だろ?」

 ケイは指を立ててピッピッと動かしながら話す。

「それに、ヒーローは後から現れるもんだよね。うん」

 おどけたケイにスランはその通りだ、と拳を突き出した。
 ケイがそれにコツンと自分の拳を合わせると、2人はイェーイと指を差し合う。
 そんな2人を苦笑して見ていたゼインは、ふと真面目な顔になって口を開いた。

「……その前に、ポロと話がしたいんだけど」

 ずっと話そうとしていたのに、何だかんだと伸び伸びになってしまった事。
 ゼインとポロにとって、とても大事な事だ。
 スランとケイは居ない方が良いな、と黙って部屋を出ていきゼインとポロは2人きりになる。

 ゼインは両手を祈るように握って額に当て、暫く動かなかった。
 ポロはゼインの正面に座ったまま彼が動くのを待つ。

「……何から…話せばいいかな……」

 ゼインはポツリポツリと話出した。

 自分は『畑』出身で、いろんな飼い主に飼われた事。
 その度に飼い主が死んでいって『死を呼ぶ奴隷』と呼ばれた事。
 その時、赤い眼の暗殺者に会った事。

「……あれ……カリーだったんだな……」

 ゼインは口元に笑みを浮かべた後、ぎゅっと唇を噛む。
 そして、その後の飼い主が最低最悪だった事。

「沢山の女を殺した……自分の意思じゃなかったけど、俺が殺したのは事実だ……だから、そんな事をさせたアイツを殺したいって……初めて自分の手で誰かを殺したいって思った」

 ゼインは握っていた手をほどいて、両手を広げる。

「だから、奴の血液を飲む事で強くなれるなら受け入れてやるって……」

 ゼインの言葉にポロの目が大きく開かれた。


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