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三叉路 〜three roads〜
【学園物 恋愛小説】

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思い出-3

失敗や後悔したとき、時間を戻せたらと思うことは何度もあった。


時間を戻して、私が選ばなかった道を歩く、そうすれば地味ながらも平和に毎日を送れたはずだ。




土橋くんに歩仁内くんを好きだなんて嘘つかなければよかった。


土橋くんと友達にならなければよかった。


郁美の頼みなんてきかなきゃよかった。






どこまで時を戻せたら現在を幸せに過ごせるのか。


土橋くんと話をしなくなった当初はそんなことばかり考え、彼のことを好きになってしまったことすら悔やんでしまう日々が続いて。


考え過ぎて悔やみ過ぎて、そんなことを考えることが疲れて来た頃に、歩仁内くんとよく言葉を交わすようになり、今度は歩仁内くんに話を聞いてもらわなければよかったと考えるようになってしまう今。


どうやら私は、いつでも過ぎたことを後悔してしまう行動ばかりとっていたようだ。


歩仁内くんは優しいし、話も面白いし、とてもいい人なんだけど、この空気の読めなさには正直参ってしまう。


フウッとため息をついた所で先生が教室に入ってきて、みんな慌てて自分の席に戻り始めた。


先生が、目の前の生徒に号令をかけるよう促す。


「起立、礼!」


みんなが一斉に椅子から立ち上がり、号令に合わせて一連の動作を行う。


「着席!」


こうして、私達の補習は始まりを告げた。


一方、まだ私の意識は補習に向いておらず、歩仁内くんのやや細身の背中を見つめながら、


違う形で友達になれたらよかったのに。


と、また小さくため息をついた。



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