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夏色トライアングル
【学園物 官能小説】

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夏の暑い一日-1

今日も暑いなぁ…。
7月中旬。アイスが手放せないこの季節。
高校までのこの道は、悲しいことに日当たりが抜群に良い。
黒いスクールバックが熱を帯びる。
汗による嫌悪感を抱きながら、私、中原明莉は歩いていた。

「おっはよ、明莉。」
後ろから現れた彼に、ドキッ!としてしまう。
彼は、同じクラスの川村隆太。私の絶賛片思い中の相手でもある。
「それにしても、アッチイよな〜。」
「そうだね〜。」
彼は、ワイシャツの胸の当たりをつまみ、前後に動かして風を送る。
その動作に、私の目は釘付けになってしまう。
隙間から見える彼の地肌に、興奮を覚えた。

「明莉、今日はいつもと何か感じ違うな。」
「あ…。今日は、いつもより髪を結ぶ位置が高いからかも。」
「ふーん。」
そう。今日は、頑張ってポニーテールにしてきたのだ。
隆太のために可愛くなろうと努力しているから、こういう会話には胸が弾む。

「おーい、明莉、隆太ーー!」
後ろから走ってきたのは、同じクラスの石田圭一。
「あー、圭一。おはよ。」
「おはよ、圭一。」
「おはよう!あれ?明莉、今日なんか気合い入ってない?」
「う、うるさいなー。そんなことないし。」
「いや、お前、それは確実に入ってるな。今日なんかあったっけ?」
「入ってないし、何にもないから!」
「そうかー?まぁ……」
「なに?」
「うん…可愛いな。と思って。」

不覚にもドキッとしてしまった私がいた。
もう、圭一ごときに。
本当は、隆太に言われたかったなぁ。

「はいはい。明莉口説くのも大概にして、ちょっと急ぐぞ。遅れそうだ。」
「口説いてねえよ!」
「あ、本当だ。急がなきゃ。」
私たちはさっきよりペースを上げて、高校へ向かった。







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