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deep despairを望む
【エッセイ/詩 恋愛小説】

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deep despairを望む-1

ベットの中…。
階段でのキス…。
愛し合う二人はいつだってハリウッド映画に負けないほど美しい。
否、美しくありたいと願った。
『愛を感じてる?』
そう聞かれたら僕はなんて答えるかな。
『愛してる?』
もちろんさ。
 僕はきっと君を幸せにしたいと思う。でもそれは僕の自惚れ。だって…
『君ガイルカラ僕ハ幸セ』
結局僕は君がいないと駄目だろうし、君にもそうであってほしかった。
 それでも愛は形を変え、幸せは僕から逃げ出す。掴み損ねた僕は虚しく手を見つめ、自分の情けなさを噛み締めた。
いつから叫ばなくなったのか。いつから夢を見なくなったのか。
イツカラ……?
『最初からだよ。』
誰かが囁いて僕は気付いた。
僕が掴み損ねたものなんて何も無かった。僕は追うこともしなかったし、求めることもしなかった。
『怖かったから』
ほら、こんな当たり前の言い訳しか出来ない。
僕は『愛』の定義も分かってないただの『個』。
キスして抱き合うことが愛だと思ってたただの『個』。
誰か『愛』の定義を決めてよ!!
じゃないと僕は…自分の気持ちに溺れてしまう。
僕は、僕は、僕は……
ボク?
そしてまた気付く。
僕の中の主役は僕でしかなかった。
ね?僕は醜いでしょ。
例え愛することと愛し合うこと違うって気付いても…
僕は悲劇の暗闇に自分を沈ませ、それを遠くから見つめる。
『見て?可哀想でしょ。』
闇を抜け出すことをしない僕はずっと僕だけを見つめつづけるだろう……。


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