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アンバランス×トリップ
【ファンタジー 官能小説】

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生きる術-15

「ポロ、紹介するよ。こちらがうちの自慢の姫様、キアルリア様だよ。姫様、エンから聞いたと思うけど、この子がポロ」

 紹介を受けてポロは慌てて大きく頭を下げた。

「よろしく、ポロ。今はお忍びだからキャラって呼んで」

 一瞬、眩しそうに目を細めた姫様はニッコリ笑ってポロの前にしゃがむ。
 目の前にお姫様の顔が来て、ポロはガッチガチに固まった。

「で、コイツが姫様の旦那のアース。西の大陸、魔法大国ゼビアの次期国王代理で魔導師」

 変な肩書きだが偉いんだろうと思って、アースに向かっても頭を下げるポロ。
 アースは腕を組んだまま何も言わずにジッとポロを見ていた。
 刺さるような金色の視線が痛くていたたまれない……ポロは助けを求めるようにケイの後ろに隠れる。

「まあ、外じゃなんだし俺の部屋にどうぞ」

 ケイは苦笑いして姫様と魔導師を自分の部屋に招いた。

 一般家庭の部屋など王族が入るような場所じゃないと思うのだが、姫様も魔導師も普通にベットの上に腰かけている。
 確かに、お忍びと言っていたし姫様の服装はドレスじゃなくて、動き易そうな赤いミニ丈ワンピースに黒いレギンス。
 更に軟らかい素材の黒いライダースジャケット。
 パッと見、街の不良で通用するが良く似合っているから不思議だ。

「ポロ……っつったな?」

 やっと口を開いた魔導師は未だに眼光鋭く、ポロはビクンと背筋を正した。
 何か失礼な事をしただろうか?というか奴隷ごときが同じ場所に居るなという事だろうか?
 ポロはどうしたら良いのか分からずに泣きそうになってしまう。

「こら」

ゴスッ

 その時、姫様の鉄拳が魔導師の後頭部にヒット。

「うおぅっ」

 魔導師は首をガクンと前に倒し、そのままの姿勢で後頭部を擦った。

「いつまで睨んでんだ。怖がってんだろ?」

 姫様の口から姫様らしからぬ口調が出てきて、ポロは目を丸くする。

「痛ぇな、暴力姫」

「ただでさえ怖ぇ顔で睨むな」

「あぁ?好きなクセに」

「はいはい、好き好き」

 テンポの良い言い合いは本当に仲の良い恋人同士……ちょっとゼインとカリーのやり取りに似ていた。

 しかし、姫様がこんな喋り方で良いのだろうか?

 そのポロの思考をキャッチしたケイとクインがクスクス笑う。



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