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スリリングなダブル不倫
【熟女/人妻 官能小説】

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第五章 アバンチュールの幕引き-1

            第五章  アバンチュールの幕引き

 都心のシティホテルで…
 武志のふところの中で、沙智子はなかば夢心地だ。

「そろそろお休みの時間かな」
「まだお休みなんかしたくない!」
「そうお? 沙智子さん、疲れていない?」
「ううん、すこしも…武志さんは?」
「僕? 沙智子さんみたいじゃなかったからね」
「いや〜な武志さん…」

 ふたりがチェックインしたのは二時過ぎで、それから七時間ほどを
夕食の時を除けばずっとベッドで過ごした。
 二度とも、執拗な武志のクンニに乱れに乱れたあと肉棒の洗礼を
受け、最後にたっぷりエキスを注ぎ込まれて昇天した沙智子なのだ。

「でも、お酒が欲しい…」

 武志のふところに抱かれた沙智子がぽつりとつぶやいた。

「じゃ、冷蔵庫から持ってくるよ。なにがいい?」
「そうじゃなくて…」
「ん? どうしたいの?」
「お外に出てみたい…だめかしら?」
「う〜ん…」
「帽子もサングラスもあるから…」
「それじゃ、外に出るより52階のラウンジに…」
「連れてってくれるの?」
「そうだね。僕が先に雰囲気を偵察してくるから…」
「じゃ、わたし仕度をしてるわ」
「あぁ、しっかり変身しておくんだよ」
「ええ、まかせておいて」

            * * * * *

「おおっ、大変身しましたね」

 ラウンジを偵察して戻った武志が大袈裟に驚いて見せた。

「これだと、サングラスをしなくても…」

 沙智子がサングラスをはずすと、濃い目のアイシャドウのまるで
別人のような顔が現われた。

「洋服も派手目なものを着てきたから…」
「もし近所の人が見ても気が付かないだろうね」
「それに、近所の人がこんな場所に居るはずもないわ」
「あ、それにラウンジは客も少なくほの暗いから…」
「問題なのは武志さんの方ね」
「僕は男だからかまわないけど、サングラスをしてゆくよ」
「そうね」

            * * * * *

 ふたりは武志が予約しておいた隅の方の席の落ち着いた。

「なにか意味ありげな連れに見えるかしら?」
「あははは…そうかもしれないね」
「店の人も、さりげなく応対している感じね」
「こういう客は珍しくないと思うよ」
「そうかしら?」

 飲み物と付きだしが届けば、あとはふたりだけの世界、サングラス
などは外の夜景を見るには邪魔なだけだ。
 グラスを合わせた後、沙智子はさりげなく武志にからだを寄せた。

「わたし、一度でいいからこういう所に…」
「そうですか。なんどか来てるんじゃないですか」
「いいえ、いちども…」
「そう言えば僕もですけどね」
「こういう所、夫婦で来る所ではないんでしょ」
「あははは…そうかもしれませんね」
「だったら…しっかり愉しまないと…」
「そうですね。今夜はしめくくりの夜だから…」
「明日の朝までね」
「ええっ、大丈夫かな」
「それ、武志さんのことね」
「いいや、沙智子さんのことですよ」
「まぁ。ウソばっかり…」
「まぁ、それは成り行きで…」
「そうですね」

 だれにもジャマされず、ふたりの夜は更けて行った。

            * * * * *


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