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魔眼王子と飛竜の姫騎士
【ファンタジー 官能小説】

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3 稀代の竜姫-1

飛竜使いの一族は、ガルチーニ山脈の一角で暮らしている。
 人口は数百人。
 規模としては小さな町で、形式としてはジェラッド王国の一部だ。
 しかし、一族から有望な者たちを竜騎士として仕えさせる事を条件に、完全な自治権を許された独立地域だった。

 長の養女として育てられたカティヤに、古くから伝わる飛竜使いの血は流れていない。
 しかし、才能はすばらしかった。
 どんなに気性の荒い飛竜も、たちどころに懐かせてしまう。
 それに加え、風の読み方や武芸、用兵術も申し分なかった。
 勿論それは、天賦の才に、血の滲むような努力が伴っての結果だ。
 周囲もそれをよく理解してくれ、半年前に竜騎士団の副団長へ任命された。
 二十歳の女性としては、異例の抜擢だ。

 飛竜から降り、冑を脱いで可愛らしい素顔を晒すと、小柄な少年と思い込んでいた者は度肝を抜かれる。
 竜騎士の制服は分厚い貫頭衣で、体型も隠してしまうから余計にだ。
 しかし、カティヤは滅多に人前で冑やマントを脱がなかったから、『稀代の竜姫』の噂は広まっても、部外者が本人を目にする機会は少ない。
 別にもったいぶっているわけではなく、苦悩を伴う事情があっての事だった。

 だから、そのカティヤが成行きとは言え、男と並んで寝台に座っている姿を見たら、兄は仰天して顎を外してしまうに違いない。




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