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三叉路 〜three roads〜
【学園物 恋愛小説】

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男友達-4





 ◇ ◇ ◇



気が進まない私をよそに、四人で遊ぶ計画はどんどん進んでしまい、四人で遊ぶ日が来たのはわりとすぐだった。


午後から集まった私達は、土橋修の言った通りまずはカラオケに行くことに。


乗り気じゃない私は隅っこの席でみんなの歌を聴いてるだけだったけど、そんな私に土橋修が勝手に曲を入れては“歌え”と強引にマイクを渡して来たり、飲み物が無くなるとさり気なく沙織が注文してくれたりして、私のことを気遣ってくれた。


大山倫平は私に距離を感じてか、ほとんど話しかけることなく、マイペースに歌っているだけ。


……だけど、彼はものすごく音痴で、彼が歌う度に土橋修や沙織が笑い転げていた。


私はそんな二人に混ざれず、ずっと下を向いていた。


人知れず大山倫平の歌声に笑いをこらえていたつもりだったのに、大山倫平が音程を外したり声が裏返ったりするのがあまりにおかしくて、とうとうみんなが笑っているのにつられて盛大に噴き出してしまった。


その様子を見た大山倫平は、


「石澤さんまでひでーなあ」


と、友達に向けるようなすねた顔をした。


「お前の歌聴いたら誰だってこうなるって」


私が笑ったのに安心したのか、土橋修が大山倫平に笑いながら言った。


「えぇ? 沙織、オレってそんなに下手?」


沙織は何も言わず苦笑いを私に向けてくる。


私は、噴き出してしまった気まずさで沙織からも目をそらして俯いてしまった。


今さら友達ヅラして欲しくなんてない、そう思ったから。


視界の端で、大山倫平が少し淋しそうに笑っているのが見え、チクリと胸が痛んだけど、大山倫平を嫌っているもう一人の私が“これでいいんだ”と、罪悪感を感じている私の心を無理矢理押し隠した。


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