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三叉路 〜three roads〜
【学園物 恋愛小説】

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男友達-1

沙織と大山倫平が付き合い始めても、正直長続きはしないと思っていたし、私は密かにそれを望んでいた。


でもそんな私の密かな願いとは裏腹に、沙織と大山倫平は徐々に距離をつめていった。


二人は、学校でも一緒にいる時間が増え、放課後に一緒に帰る日が増え、休みの日のデートが増えたり。


いつの間にか、お互いの呼び方も“沙織ちゃん”、“大山くん”から“沙織”、“倫平”と変化した。


そして何より、最初こそ戸惑い気味だった沙織が、どんどん大山倫平を好きになっていくのをありありと感じた。


二人の距離が縮まっていく一方で、私と沙織の間には少しずつ距離が広がっていくような気がして。


未だに沙織を取られたと卑屈になっていた私には、なぜか土橋修がやたら話かけてくるようになった。


沙織と大山倫平が二人で昼休みを過ごしている時なんかは、私は一人でボーッと雑誌を眺めたりしながらお弁当を食べていたけれど、そんな時は決まって、土橋修が私の所にやってくるようになった。


彼は当たり前のように私の前の席に座って、こちらを向いて。


自分が購買で買ってきたパンを食べつつ、人が読んでる雑誌を取り上げて。


挙句、“こういう服はナシだな”とか好き放題言うのだった。



 ◇ ◇ ◇



「おい、これあんまり美味くねえな」


「だったら食べないでくれる?」


今日もやはり土橋修はやって来て私の前の席に座る。


しかも私がコンビニで買ってきたお菓子にケチをつけながらモサモサ口に運ぶのだ。


図々しい奴、と呆れる反面、土橋修がこうして遊びに来てくれると、なぜか高揚してしまう自分がいることに気付いた。


学校でも大人数で騒いで悪目立ちする土橋修は、私が最も苦手とするタイプのはずだったのに、徐々にいろんな話をするようになるにつれて、最初に持っていた苦手意識もだんだん薄れてきたからか。


彼は私にいつも憎まれ口を叩いてくるし、やたらとからかってくるんだけど、中学生の頃に受けた男子からのからかい方のそれとは違って、嫌悪感は不思議となかった。


そうなると、心のどこかで余裕が出来たようで。


もちろん、今みたいに土橋修が毎回顔を出してくれるわけではないけど、その時はその時で、好きな音楽を聴きながら一人で雑誌を読んで過ごす昼休みも、まんざらじゃないとまで思えるようになった。


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