投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

Eプラント
【ホラー 官能小説】

Eプラントの最初へ Eプラント 9 Eプラント 11 Eプラントの最後へ

収穫-1


――収穫


 そして土曜日の夜。

 昼間は、久しぶりにタカシとデートに出かけていた。マンションから車で30分くらい行くと紅葉に色づく山々を巡るドライブコースへ出ることができる。昼食は、出先で季節の行楽弁当を食べ、帰りに夕食の材料をショッピングセンターで色々と見繕って買った。

 夕食後、風呂に入って寝室へ例の下着を着けて入ると、タカシが待ち構えていた。

「ユリ、今夜も可愛いよ……」

 ベッドの縁に腰掛け、子供のようにはしゃいだ様子でハタハタと手招きをするタカシの視線に吸い寄せられ、ユリは、肌の手入れも後回しにして、タカシの隣へ腰を降ろした。
 途端に、タカシが抱きついてきて、いきなり唇を合わせ強く吸われる。ユリも目を閉じ、このときを待ちわびていたかのように、タカシの唇に吸いついていった。

 唇の柔らかな感触をひと頻り楽しんだ後、タカシは、ユリの背後に回る。脇から差し入れた両方の手のひらで淡いピンクのビスチェの胸の部分を撫でて乳首を探り当てると、中指の腹を上から押し当ててグニグニと弄くり回した。

「…ぁん…」

 ユリは、乳首の先からの刺激に思わず声を上げる。同時に、タカシの舌先がうなじに触れた。こちらへは、一瞬からだをヒクつかせることで応える。
 両手を使って下着の上から豊満な乳房を掴んで揉みしだき、首筋から右の耳たぶのすぐ下あたりへ舌を這わせていく。タカシの愛撫に身を任せながら、ユリは、からだ全体が急速に熱を帯びてくるのを感じていた。

「ユリ、お尻もよく見せて……」

 床に手をついて四つん這いになる。タカシがベッドの縁に腰掛け直し、ユリの、横に張り出し気味の大きなお尻がちょうど目の前にくるような格好になった。
 タカシが、ビスチェの腰のあたりを掴んで引っ張り上げると、ユリの股に下着の布が食い込んでいく。タカシは、剥き出しになった尻の頬っぺたに顔を寄せて、やさしくキスをした。

「とっても素敵だよ、ユリ……」

 いかにも感慨深げに呟いて、タカシは、ユリの柔らかな弾力のある尻の表面を手のひら全体で味わうように撫で回していった。

「…は…恥ずかしい…」

 バルコニーへ面した窓には、当然、厚手のカーテンが引いてあったが、寝室の明かりは点けられたままだった。今夜のタカシは、セクシーな下着姿のユリのからだを視覚も含めて思う存分楽しむつもりのようだった。
 こうして自分が、あからさまに夫の性欲の対象として扱われていることで、ユリは、強い羞恥とともに、ある種の悦びをも感じていた。それは、夫の性的関心を惹き付けるだけの魅力を自分が確かに有しているという大きな自信のようなものだった。


Eプラントの最初へ Eプラント 9 Eプラント 11 Eプラントの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前