俺のＭ女調教日記（１８）-3
そのとき、真央を見ながら俺は悪戯心を起こしていた。
「真央、その真っ赤なワインを口一杯に飲んでご覧」
「えっ、あ・・はい、ご主人様」
私の言った言葉の意味が分からないまま、真央は赤いワインを口一杯に含んだ。
他人が見たら異様な光景だと思うだろう。
なぜならば、その食卓にいる俺と二人の女は裸だからだ。
秋口とは言え、外の空気は肌寒い。
しかし、その館は程よく暖かい、俺の設計によりどんな時でも裸でいられるのだ。
これは一年中、どの部屋でも裸でいられるように空調をセットしているからだ。
勿論、調教の為である。
さて、ワインを飲み込んだ真央は少し口から出したワインが血のように見える。
真央は、俺の意図を計りかねているのだろう。
少し緊張している。
「どうだ、上手いか、真央」
（はい、ご主人様・・）
「それを飲んでは駄目だ、そのままでいろ、いいな、真央」
（あん、はい・・）
口一杯に含んで頬張った真央の顔は決して美しくは無かったが、どこか愛らしい。
俺はそういう顔が好きだ。
佐恵子も美しい女だが、真央は更に若く、華やいでいる。
その美しい顔を醜くするのも楽しいというものだ。
それはエスという性を持った男の習性だからだ。
美しいものを破壊し、それ以上のものを引き出す。
痛み、傷つけるほどその快感は増すのだ。
それを甘んじて受け、
喜びに変えるのがM奴隷としての女なのだ。
そういう生き方で俺は数え切れないほどの女達を痛めつけ、
調教をしてきた。
世の中とは、
そういう引き合うものが有る限り成立する不条理なものだからだ。
俺はその信念を死ぬまで止めないだろう。