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最強であり最高な君。
【コメディ 恋愛小説】

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最強であり最高な君。-1

今 俺は、めっちゃ急いでるんや。

………何?どこに行くかやて?

……そんなのもちろん、
愛しい彼女の元に決まっとるやないかーvV


俺は彼女とデートの約束をしとってな?
(無理矢理こじつけた)
只今待ち合わせ場所に行く途中なんや。


「(いや、待て。そんな事よりも、はやくせぇへんと…!)」

十二分も遅刻や。

……怒るやろうなー

ま、そんなアイツも可愛いやねんけどvV

「……うわ、こういうのなんかメッチャ恋人っぽいやん!なんか嬉しいわぁーvV」

感動に身を震わせる俺を、まわりの人々は怪訝な目で見ていたが、そんなん気にする俺やない。

「あー、こんなんもええわ。『待ったか?』『いいえ、私も今来た所よ』『嘘。こんなに冷たい……寒いやろ?』『……少し。でも、こうすれば……ね?』そうして彼女は俺の手を握り……vV」

愛の脳内妄想中。

んな事をしていた俺は、自分がもう待ち合わせ場所の近くにきていたなんて、気がつかなかった。

「そんでもって、『ねぇ、寒いの好き?』『どうやろなぁ…どっちかというと嫌いかな?』『そう?私は好きだよ』『なんでや?』『こうやって貴方と繋がれるから…///V』なーんちゃっ「黙れ変態」
隣から聞こえた声の正体は……

Wow!
愛しの彼女の登場やvV

そこで俺は、先程の妄想内容を実行してみる事にした。

「…待ったか?」
「当たり前だ」
「……寒いやろ?」
「寒いわ馬鹿。冗談は顔だけにしてくれる?」

……話が噛み合わんなぁ。

……やっぱり愛は一発投球やなvV

「ごめんな〜?今日のデートの事を考えると夜も眠れなくてなvV」「だったらそのまま朝まで起きてろ馬鹿。私を待たすなんて、一生かかってでも早い。次遅刻したら命はないと思え?(にっこり)」

笑顔が眩しい!!!!
(黒かったですが)
まさに俺の心にズキューンや!!!!

「やっぱかわええわ〜〜vV」

抱きつく。
小さくてあったかい。
「好きやでーvV」

「ウザい。キモい。変態。貴方誰ですか。へばりつかないでください。訴えますよ?」

「へ、変態やなんてぇぇ……」


さすがの俺もへこむわ……(泣)



座りこんで地面に、の、の字をかく俺を、彼女は冷ややかに見つめている。


……こういう時、少しだけ不安になるんや。

君は本当に俺のこと好きなんか?って



あ、彼女を疑ってるわけやないで?


ただ…なんか俺の気持ち、空回り?みたいな
気が、するんや。



「………なあ、俺のこと好き?」


なんて、聞いてみる。
「…………なんで」
「なんか冷たいから」「…………」
「好き?」


すると彼女は、はぁ、とため息をついた。

「馬鹿?」
「………なんでや?」

予想外の言葉に、俺は首を傾げた。

「俺のこと好きなら……言って欲しいんや」「………なんでよ」
「……不安になるから」



不安になって
君を信じられなくなるのが怖いんや。


「どうなん?」

もう一度、聞く。



否定されるのが怖い。

だけど、知りたい。





「………あんたって、本ッ当に馬鹿だよね」

そう言い彼女は、フッと笑った。


凄く、魅力的に。

思いがけないその笑みに、目を奪われてしまった俺。

「嫌いだったら、側になんていないから」



その言葉に俺は、不覚にもドキっとしてしまう。



「……………」
「どした?」


あくまでも、好き、とは言ってくれない彼女。


だけど、決まってる事だとでもいうように

俺の欲しかった言葉をくれる。



俺は嬉しくて、嬉しくて、笑った。


「俺も好きやーーーーーーっっっvVvV」

と抱き付く。

「本当に馬鹿だね」


彼女は呆れたような顔をするけど、口元には笑みがある。





照れたり、取り乱したりとかしなくて



けして誰かの前では涙を見せなくて



嬉しそうに笑ったところなんか、一度も見たことがない。


そんな俺の彼女。

「はやく行くよ」


彼女は俺の手を取り、歩きだした。


彼女から手を繋いでくれるのなんか、
はじめてで。


驚いて彼女の顔を見る。



相変わらず赤面したりする事はない。

だけど
口元には微かな笑み。


「俺、お前のことめっちゃ好きやから。世界で一番愛してるからな?」

「当然」


彼女が微かに笑う。




否。とっても綺麗に、笑ったんや。



「大好きや」

彼女は答えない。

当たり前、とでもいうように笑うだけ。




やっぱり

俺の彼女は最高やvV


おわり


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