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三叉路 〜three roads〜
【学園物 恋愛小説】

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接点-2

そんな私は、小さな頃から容姿についてからかわれることが多々あった。


「地味」「ブス」「ゲジ眉」など、クラスの男子にからかわれるのは、もはや日常茶飯事。


イジメと言っていいくらいの暴言にたくさん傷ついてきたけれど、それでもかばってくれる女友達がたくさんいたから、私はそれらの暴言も笑いに変えて、耐えてきた。


次第に、自分をいじられキャラというものに変化させ、けなされたりバカにされても、それをあえて笑いにとる芸人さんみたいに自分を演じて、小・中学時代を乗り越えてきた。


そんなキャラも、本当は不本意であったけど、“イジメられている”と、周囲に思われたくなくて、自分にまで嘘をついて、いじられキャラを貫くことしかできなかった。


一方、郁美の元カレ・土橋修は、どの学年にも必ずいる、派手で目立つグループの一人である。


でも、はっきり言って、かっこいいわけじゃない。


怖いのだ、顔が。


腕っぷしの強そうなガッシリした体躯と無愛想な表情が、近寄り難くて気難しそうだし。


少しタレた細い目に、つり上がった眉、冷たい感じのする薄い唇が、彼を余計に怖く見せていた。


また、ただ坊主が伸びただけのように見える、短い無頓着な頭は、しょっちゅう寝癖がついたりしていて、あまり洒落っ気は無さそうだった。


土橋修の友達はお洒落な人が多く、女子から人気があるグループなんだけど、一見土橋修は浮いているようにも見える。


でも、実際は彼は、浮いているどころかグループの中心にいて、休み時間になると各クラスから仲のよい友達が土橋修のクラスであるA組前の廊下に集まっては、彼を囲んで騒いでいるほどだった。


だから、友達の中でも人気者なのだろう。


だけど、私はそんな土橋修みたいなタイプが最も苦手なんだ。


小さな頃から、私の容姿についてからかうのは大体土橋修のような、学年でも目立つグループの人間だったから。


笑いに変えて受け流す術を身につけたからと言って、心が傷つかないわけじゃない。


そうしないともっと傷つくから、自分を演じ、笑われる間抜けなピエロでいるしかなかったんだ。


小・中学時代はそうやって生きてきたけど、高校生になると、容姿についてほとんどからかわれることは無くなった。


と言うのも、みんな自分の恋や、友人関係や、進路なんかで精一杯で、私のような“どうでもいい”存在に構ってなんかいられなくなった、ってわけで。


その結果、私は気の合う女友達とだけ一緒にいればよくなったので、高校生活はずいぶん気楽なものになり、地味ながらも楽しい毎日が送れるようになった。


そんなこんなで、次第に男子と話すことはほとんどなくなってしまった私に、今回の郁美の頼み事は、私の大きな壁として立ちはだかっていた。




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