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死神孫受け業
【ファンタジー 官能小説】

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新サービス-1

俺はラシュヌに抗議した。
「話が違うよ。ダーツを突き刺されたんだぜ。そして無理矢理レイプされたんだ。
もう、俺の天使としての履歴は泥に塗れたよ。
どうしてこんな大事な情報が人間に漏れてしまうんだ」
「情報とは君の名前がハニエルだということかい?それともダーツのことかい」
「どちらもだよ。どうしてこんなことになったんだい?もう俺はこの仕事を降りたいよ」
ラシュヌとは長い付き合いだが、彼はしばらく考え込んでいた。
だが、思い切ったように口を開いた。
「実はね、ハニエル。死神が最近ミスばっかりやっていて、やたらにこっちに仕事を廻すようになったんだ」
「そのようだね。それは俺も感じていた」
「それで、これはあくまで噂だけれど、死神の奴は亡者の口を塞ぐ為に新サービスを始めたらしんだ」
「なんだい、その新サービスとは?」
「それが今度のことかなって……」
俺は怒りに震えた。天使の貞操まで犠牲にして自分を保身しようって魂胆が許せない。
でもこれは契約の神のミトラスも承知のことなのか?
「彼は知らないよ。裏で死神がこそこそやってるらしい。
だって、このことはミトラスから相談を受けたんだから間違いない」
俺は大体全体の構図が読めた気がした。
死神は勝手に天使の貞操を取引の材料にしたんだ。もちろん俺に断りもなく。
「ラシュヌさん、あんたには悪いが、俺は降ろさせてもらうよ。
こんな出鱈目なこと納得できないし、奴の尻拭いどころかこんな仕打ちまで受けて、もう耐えられないよ。
だけどタダではやめないよ。死神に思い知らせてやらなきゃ気が治まらない」
「まあまあ、ハニエルそう言ってもお前はいつも人が良いから許してしまうんだ。
本当にそう思うなら、一発やってやれよ。それでなきゃあいつは反省しないよ」
「わかった。でも今回は本気だぜ。きょうはあと1つ仕事があるから、本当にそれを最後にしてやめてやるんだ」
俺はそう言うと、ラシュヌのところを出ようとした。すると彼が声をかけた。
「ハニエル、気をつけてな」
「ああ」 


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