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たねびとの歌
【ファンタジー 官能小説】

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やくざ母娘-2

サツキ姐さんは目を閉じて考えているようだった。そして言った。
「そうね。カンナが気が進まないなら、私が先に種付けしてもらうことにする。
でも一度種を出すと2度目は出るかどうかわからない。
お年を召していらっしゃるからね。
だから、私が先にすると私が生むのに失敗すれば跡目がいなくなる確率が大きいんだ。
お前なら若いから受精さえすれば生める。
男の子が生まれるのは2分の1の確率だけどね。
そしてこの方との約束は今夜一晩限りだ。私達も今夜なら受精できる。
いくらお前が器量がよくって頭も良いからと言っても、受精資格人には到底なれない。
稼業が稼業だからね。
今夜を逃せば一生張り形を相手に寂しい人生を過ごすことになるんだ」
カンナはくりくりした目を見開いて一文字の眉を寄せ、頬をちょっと膨らましたが、わしの前に来ると座って手をついてお辞儀をした。
「お義母さんの言う通りですので、宜しくお願いします」
そう言いながらも、顔を上げると何か怒っているような顔つきをしていた。
「娘さん、カンナさんと言ったかな。年は幾つだい?」
わしが聞くと、一瞬わしが言葉を喋ったのが意外という顔つきをしてからむすっとして言った。
「17です」
「張り形は使っているかね?」
この質問にきっと睨むと顎を上げ気味にしてはっきり返事をした。
「はい。支給されましたから、使ってます」
「基本的にはそれと同じなんだよ。
サイズがちょっと違うのと、男の体も付録でついているところがちょっと違うだけさ」
「随分、大きな付録ですね」
カンナは相変わらずツンツンした感じで受け答えする。
「それでさ。爺さん付きの張り形でも我慢するかい?」
「我慢するも何も、決めたことをするだけですから、おじ……あなたも卑屈にならないで、やって下さい。
私の気持ちを気にしなくても結構です。私の気持ちは私が気にしますから」
気の強い娘だなと思った。気にするなと言われても気になる。
セックスする相手だからだ。その気がない娘と交わるのは一種のレイプだと思う。
私は死んだ妻の機嫌を取るときのマッサージ作戦に出ることにした。
「カンナちゃん、さっきから肩が上がっているけれど、肩に力が入っていないかい」
そういうとわしはカンナの背後に廻って、肩を静かに揉み始めた。
少し揉んでは首の根本から肩、二の腕まですーっと撫でる。
また肩をソフトに揉んでは首の後ろから両の肩甲骨にかけてすーっと撫で下ろす。
そうして行くうちに肩の緊張が少しずつ取れて行った。
「まだ若いのに体にストレスが溜まっているね。
このままだと種を弾き返してしまうかもしれないから、少し全身をマッサージしてほぐしてあげよう。
少し時間がかかるけど良いかね」
するとカンナは黙って頷いた。
わしは鎖骨のくぼみを指でさすった。するとちょっと溜息のような声が漏れた。
それでわしは肩や腕の骨の周辺を揉むようにした。
腕の場合は筋肉と筋肉の隙間に指を入れると骨に触れることができる。
カンナの場合は無駄な肉がないからそれが簡単にできる。
肘や手首、特に手指などは骨がすぐ触れるので、丁寧にほぐした。
カンナの顔を盗み見ると顔に出ていた険しさが薄らいでいるように見えた。
「うつ伏せになってくれるか」
そう言うとちょっと不安そうな顔を見せてからカンナはうつ伏せになった。
わしは頭や首筋の固いところを少しずつほぐして行った。
わしは聞いたことがある。体が固いと心も固い。体をほぐせば心もほぐせると。
わしは背骨をそっと上から撫で下ろした。
すると、ぞくぞくとしたのかカンナが体に電気が流れたような反応を示した。
肩甲骨も尾てい骨も骨の隙間の筋の固いところを探してほぐした。
お尻は強く掌で押した。そっと撫でると拒否反応が起きるかもしれないからだ。
太腿の裏側も中央を強く掌で押した。
そのとき、カンナが気持ち良さそうに声を漏らした。
その次に膝上まで襦袢をあげて、下腿を立てて両足首を持って前後に揺すった。
するとフクラハギの肉がプルンプルン揺れた。
「お爺さん、それ気持ち良いです。ああ……」
それからフクラハギを片方ずつうどん生地を練るようにしてからアキレス腱や向こう脛の骨のわきを指で押して行った。
足の裏は足で踏んだ後に足指を一本一本揉んで、足指の股にも指を入れて広げてあげた。
「ふぅぅぅん」
すっかりリラックスしたらしく、日向ぼっこの猫状態になったカンナを見て言った。
「今度は仰向けになってくれ」
眠たそうにカンナは半眼状態でゆっくり体をひっくり返した。
襦袢の裾が乱れたのでわしはそっと直した。
わしは頭やコメカミ、目の周りや鼻の脇、顎の下などをほぐして行った。
首筋の後もう一度鎖骨の筋をほぐした後。胸骨をゆっくり揉んだ。胸の中央の骨だ。
それから左右に分かれて肋骨の下端を抉るように揉んだ。
その後、乳房の周辺を丁寧に揉んだ。だが乳房そのものには手を触れなかった。
その後膝を立たせて、鳩尾(みぞおち)からお臍(へそ)の方向に1cm間隔ごとに押して行く。
臍から恥骨のすぐ上まで押すが、恥骨は押さない。それが終わると股のVラインを押して、肝臓に向かって上がって行く、それから胃の方に横に移動してから下に下がる。
S字型結腸を過ぎて再びVラインになって『のの字』のお腹のマッサージは終わった。
「足を伸ばしてくれ」
カンナはわしの方を切なそうな目で見てから足を伸ばした。
そのとき襦袢の裾がまた乱れて白い太腿が見えた。わしはまた元通りに直した。
 


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