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サクラ大戦〜独逸の花乙女〜
【二次創作 その他小説】

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サクラ大戦〜独逸の花乙女〜-8

龍一郎も食べ終わったので、トレイを戻しに席を立つ。
「天城さん、これから、また練習なので、見に来てくださいね、それでは」
片付けが終わったキャロルが、会釈をしながら去っていく。
(……行くか)
舞台に向かって歩いていこうとしたその瞬間だった。
ビー!ビー!ビー!
右手のキャラメトロンがけたたましく鳴り響く。
「こちら、天城!一体何が?」
キャラメトロンの通信応答ボタンを押しながら、キャラメトロンに向かって喋る。
「こちら、ダイリー!詳しくは指令室で話す、急いでくれ!」
「了解!」
その時、ミリーが走ってきた。
「龍さん、こっちです、ついてきてください!」
ミリーが走り出した後ろをついていく。
エレベーターに乗り込み、ボタンの下に隠された照合機にパスワードを打ち込んでいく。
ガター!
エレベーターが地下に向かって動き出す。
ガタンッ!
エレベーターが地下に到着し、扉が開く。
そこは円形の部屋で、ダストシュートが壁に備え付けられていた。
そこの黒いダストシュートに龍一郎は飛び込む。
中を落ちていく途中で、服がはぎ取られ戦闘服を身に纏わされていく。
ダストシュートの出口らしき光が見え、そこを抜けると、作戦指令室に出た。
「天城少尉、これが独逸華撃団作戦指令室だ」
ダイリーは普段のスーツ姿ではなく、青と黒を基調とした軍服に身を包んでいた。
「今、陸軍がアイゼンギガントを捕捉し、追跡中です」
アスカが状況を説明する。
「よって、陸軍の援護及びアイゼンギガントの撃破もしくは捕獲が独逸華撃団の初任務だ」
ダイリーは任務の内容を説明し、指令室の正面スクリーンを起動させる。
そこにはある蒸気の設計図が映し出される。
「これが、アイゼンクライトの後継機として設計、開発されたアイゼンリッターだ!」
映し出された機体は龍一郎の海軍士官学校で見た霊子甲冑アイゼンクライトに酷似していたが、かなり大型化しており、アイゼンクライトが軽蒸気だとすると、アイゼンリッターは重蒸気だと容易に推測できるフォルムをしていた。
その時、ダイリーの目の前の端末に通信が入る。
「こちら、ハンガー!リッターの整備は完了したよ、いつでも出撃可能さね!」
女性の声がすると、ダイリーは頷く。
「格納庫に来てくれ、君達のアイゼンリッターを紹介しよう」
ダイリーは席を立ち、隣の通路を通って格納庫に向かう。
華撃団のメンバーが後に続く。
格納庫に入ると、作業服を着た青髪の女性が出迎える。
「中佐、リッターの仕上がりはバッチリだよ、フォッケもいつでも行けるよ!」
スパナを持った右手をバシバシと叩く。
「彼女がドン・シャルンホスト君だ、アイゼンリッター等の華撃団の主要兵器の整備をしている」
ドンはダイリーの紹介にウンウン頷いていたが、龍一郎とかすみに近づいてきて、じろじろと観察し始める。
「キャロルはともかく、あんた達、あたいが整備したリッターを壊したら、タダじゃおかないよ」
仕事人の誇りと機体への愛着が籠もった鋭い視線を二人にぶつける。
「了解………」
「解ったよ!壊さないように戦います!」
龍一郎とかすみが了承すると、ドンはよろしい、と頷く。
ドンは後ろのハンガーを指差し、ついて来い、と言う。
そこには青と銀を基調としたアイゼンリッターと赤とオレンジを基調としたアイゼンリッターが佇んでいた。
「アイゼンクライトの後継機として開発されたアイゼンリッターは、人型蒸気として初めて、バックパックブースターを装備して、人型のままで飛行を可能としたんだよ」
ドンが自信を胸に解説する。
ここで、アイゼンリッターの前身機、アイゼンクライトについて少し解説をしよう。
アイゼンクライトは欧州大戦中、世界初の霊子甲冑として造られ、都市防衛計画の先駆け、星組の機体として利用され、たった五機で都市一つを破壊する程の戦力を擁したが、欧州大戦の終了と共に解体され、残ったメンバーは秘密部隊である各国華撃団に配置されているので、歴史上殆ど表に出なかった機体である。

「少尉さんのリッターには日本刀の太刀、かすみのにはショットガンが二丁装備されてる」
ドンは二人のアイゼンリッターを指差し、続ける。
「少尉さんのリッターの特徴は、電子機類が常備されていて、他の機体との通信が容易な他、レーダーが強化してあって、戦況の把握も簡単さ」
「了解、機体の性能は把握した」
続いて、かすみ機の説明に移る。
「かすみの方は、機動力に特化してあって、運動性能はピカイチだよ」
かすみが頷くと、ダイリーが口を開く。
「指令室に戻ろう、作戦について話がある」
指令室に戻ると、中央の蒸気掲示板に地図が映し出され、地図のある場所が点滅を繰り返していた。
「敵はエバースヴァルテ郊外でアイゼンギガントを輸送していた所を軍に発見され、現在検問を突破し、陸軍が戦闘型蒸気を出撃させたらしい」
正面スクリーンにアイゼンギガントと遠巻きに配備された陸軍の蒸気が映る。
「今回の作戦は陸軍の援護だが、作戦の現場指揮は天城少尉がする」
「それって……」
かすみがもしかして、という感じにダイリーを見る。
キャロルもいつもの温和な笑顔ではなく、真剣な表情でダイリーの次の言葉を待つ。


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