夜半の月-9
「どうだ？ この前は、これで気を失ってしまったからな」
「あああッ……！ するなら、早くしてェ！」
「そう慌てるな。もう少し我慢したほうが、また何もかも忘れてしまえるかもしれんぞ」
わたしの頭の中が、道長のことで支配されつつある。
嫌いなのに、早く彼のものを埋め込んでもらいたかった。
道長の指が、わたしの膨らんだ核を転がし始めると、思わず悲鳴をあげた。
意識を失いそうになる寸前で愛撫を止めて、少し収まるとまたわたしを追い詰める。
膨らんだ快感が暴走して弾けて自我を失ってしまいそうだ。
道長の指が、わたしの中に入ってきて、ゆっくり出入りし始めた。
頭の中がわたしを犯すその指だけに集中していた。この指がまた快感を与えてくれる。
わたしの中に入った指が、頭の中まで犯して、わたしをさらに淫れさせる。
でも、もう限界だった。
「は、早く！ 早く、わたしを犯してぇ！」
「うん？ 俺の指では、足りぬか？」
「あ、あなたの……あなたの、おちんぽが、欲しいの。お、お願い……お願い、します」
わたしは自分で足を広げて、指で秘所を広げて見せた。
はしたないこと極まりないが、この男が悪いのだ。こんな風に、焦らすから……。
道長の顔は紅潮し、息が荒くなっていた。
鷹のような目が、わたしの顔と秘所を行き来している。視線だけでも、感じてしまう。
広げた股の間に彼が体を割りこませる。
いつの間にか下着は脱いでいて、臍に付きそうなほど彼のものが勃起していた。
わたしはそれを見て自然と笑みが溢れる。
ようやく、受け入れられる。彼のものの先端が、わたしの入り口に密着している。
「いくぞ」
道長が一言だけ言うと、一気に彼のものがわたしを貫いた。
もの凄い圧迫感と快感がわたしを襲い、思わず叫び声が出た。
「つああああっ！」
「おい、まだ気を失うなよ」
ゆっくりと太く大きなものがわたしの内側を出入りしている。
わたしの中の気持ちいい場所に彼のものが当たると、その都度声が出た。
気のせいか、わたし以外の女の声と溜息が聞こえた気がした。
道長に犯されながら、顔を横に向けると、少しだけ開いた襖の向こうにさとがしゃがんでいた。
さとの手が自分の股間を弄っている。さとの目が、わたしと道長が繋がっている部分を見つめていた。
信じられない程恥ずかしいことだが、今はそれすらも快感だった。
だが、道長の腰の動きが激しくなると、それも頭の中からどこかに行ってしまった。
「あああ、い、いく、もう、イキます……気持ちいい……あああ……」
「俺も、もう」
道長が最後に何度か腰を大きく動かすと、わたしの上に倒れこんだ。
彼のものが大きく突きこまれ、中で弾けて精を吐き出していた。
「ああ、わたしも、わたしも、いく……あああッ、イクイクーッ！」
中で弾ける道長のものを感じながら、わたしも体を震わせて歯を食い縛りながら達した。
もの凄い快感と充実感に体が満たされていた。
今はわたしの上に倒れ込んでいる道長の重さすらいとおしく思える。
そんな充実感の中、わたしの意識もゆっくりと失われていった。