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夜半の月
【歴史物 官能小説】

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夜半の月-5

 呆然としていると、突然道長の大きな体に抱きこまれ、そのままゆっくり押し倒された。
 口を吸われ、袿を剥ぎ取られて、乳房を揉まれると思わず声が出た。
 わたしが道長に押し倒されている脇で、さとが布団を敷き始めていた。
 さとは、わたしと道長を見ないようにして、おずおずと夜伽の準備をしている。
 
 強烈な羞恥心がわたしを襲ったが、道長がわたしの体のあちこちを口で吸い始めると、その羞恥心もやがて快感に変換された。
 男と寝るなんて、いつ以来か覚えてもいない。
 夫とは、歳の差が離れすぎていることもあって、ほとんど添い寝する程度だったのだ。
 道長はわたしがそういう状況なのを把握しているのか、全身を丹念に優しく撫でさすり、唇で触れて回った。恋愛の物語を書いておきながら、わたし自身は男と交わる機会が無かった。だから、どこかに溜まったものがあって、それを今道長に唐突にかき回されている。
 道長に対して恋愛感情は無いにもかかわらず、どうしようもなく気持ちいい。
 
 次第に呼吸は荒くなり、衣服は脱がされ、わたしは布団に寝かされていた。
 さとの姿も、いつの間にか目に入らなくなっているが、きっとどこかで見つめているのだろう。
 道長は相変わらず、優しくわたしの体を撫でているが、少し物足りなくなってきた。
 しかも、肝心の部分にはなかなか触れてくれない。
 乳房の先端が硬くなっているし、股間もとうに濡れそぼり、陰核も膨らんでしまっている。
 そこに指で触れて欲しいし、摘んで欲しい。そこを口で吸って欲しい。
 はしたないと思ったが、溜め込まれた自らの性欲に抗うことが出来なかった。
 顔をしかめて、ああん、と唸った瞬間に道長がわたしの乳首を吸い秘裂に指を走らせていた。
 体に電撃が走った。気持ちいい、気持ちいい……思うだけでなく、声に出してしまった。
 道長がわたしの中に指をゆっくり出し入れして、勃起した豆を揉みほぐす。


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