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隣の青い鳥
【幼馴染 官能小説】

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隣の青い鳥-3

「……今……何時?」

 ぼんやりしながら誰に言うワケでもない言葉を紡ぐ。

 あ、良かった……声出るわ……。

 昨夜、暴走した亨にイヤと言う程鳴かされて、最後の方は声が出て無かったもんだから不安だったのだ。

「っ……絶倫は本当だったわね……」

 まさかひと晩中ヤルとは……今日が仕事休みで良かった……本当に良かった……。
 起こそうとした体があちこちギシギシ軋む。
 特に腹筋辺り……何度もイカされたから内側から筋肉痛だ。
 こんな状態で仕事なんか出来るハズがない。

「よ…いしょっ」

 何とか体を動かしつつ時計に目をやると、昼過ぎ。
 思ったより時間は立ってなかった。
 まず、リビングを片付けて……ああ、シーツもぐちゃぐちゃ……洗濯もして……と、ここまで考えたら何だかうんざりして再びベットに突っ伏した。
 もういい……とりあえずお風呂入ろう……。
 私は裸のままベットから抜け出して、シーツを引きずりながらバスルームへと向かった。

 湯船にお湯を張って、疲れた身体を隅々まで綺麗に洗う。
 身体を洗いながら思い出すのは……亨の手、亨の指、亨の唇。
 彼がどんなふうに私に触れたか思い出す度に身体の中心がキュンと鳴く。

「ああっもうっ!」

 どんだけ欲求不満なのよ?!ひと晩中抱かれたのにまだ足りないって言うの?!

 私は泡を流して湯船に頭まで沈んだ。

 分かってる……足りないのは亨……欲しいのは亨だけ。

「っぶはぁっ」

 息苦しくなったので顔を上げて呼吸を整える。

「信じ…らんない」

 セックスから始まる恋なんてあり得る?!しかも、相手は5歳も年下の又従弟よ?!小さい頃なんかオムツを替えた事があるぐらいの相手だってのに……。

「……言えるワケない……」

 亨にとって私は姉だし……昨夜の事だってただの成り行きだもの……ただ、酔ってただけの……。
 ジワッと涙が溢れてきて慌てて顔を洗う。

「いい歳して……馬鹿じゃないの?」

 忘れよう……無かった事にして元の又従姉に戻ろう。
 私はそう決意してバスルームから出た。



 僕は彼女の家の玄関前で唸っていた。
 やはり、どう考えても詩緒姉が本気で僕を相手にしてくれるとは思えないのだ。
 僕は彼女より5歳も年下だし、まだ学生だし、はっきり言って見た目もよろしく無い。
 僕は大きく息を吸って自分の気持ちを奥に追いやり、いつも通りに玄関のドアを開けた。

「お邪魔しま〜す」

「おかえりぃ」

 パタパタとスリッパの音がしてエプロン姿の詩緒姉が、エプロンで手を拭きながら来る。
 そんな新妻みたいな姿を見た瞬間、奥に追いやった気持ちがグワッと溢れそうになった。


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