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林檎の華
【SM 官能小説】

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林檎の華-7

蛇足だけれど、この町にも女の子を世話してくれる飲み屋や旅館が何軒かあるという。

夕方になるとワゴン車に乗ってどこかの町から若い女の子たちが来ているのを見た事があった。
私のSMショーが始まってから、そっちの商売も大盛況になり売春宿まがいの商売を始める店も出てきたそうだ。

影響力をおよぼすというのは案外気持ちいいものだった。

SMショーを取り入れた三人の踊り子によるストリップはなかなかの盛況だったけれど、肝心の温泉客は減る一方だった。
これを乗りきれば、これを乗りきればと館長も今まで長年健闘してきたけれど、今回何度も劇場を満員にできれば館長も気が済んだのか今度ばかりは潔く劇場をたたむ事になってしまった。

後、数日を残して閉館という時になって東京からひとりの男が訪ねてきたのだ。

「間に合って良かった。
相良林檎のSMショーを東京の劇場でやってもらえないか?」

ストリッパーは劇場に専属の踊り子だけでなく、全国を興業に回っている人もいる。

「責め役は代わってもかまいません。
このショーはこの人と一緒に作ったものだからマネージャーとして、この人と一緒ならどこででも踊りますよ。」

「私の事なら気にしなくていいんだよ。
林檎ちゃんは世界一の踊り子だ。」

館長はそう言ったがもう、ひとりで漂うのは嫌だったのだ。


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