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契〜あの日の約束〜
【姉弟相姦 官能小説】

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契〜あの日の約束〜-3

―…
早川は表情がくるくる変わる。子犬みたいに愛くるしい笑顔。びっくりする時は目が飛び出るくらい顔一般で驚く。
「へ〜ッ。なるほどね」
「うん!!杏里にも見せたかった!!」
(硬い人かと思ってたのに…全然明るくてイイ人じゃん。)
いつもの帰り道も、二人だと違うように映った。たわいもない事で笑える。
「でね、こう構えるじゃん!!」
早川はスッと構えのポーズをとる。
(お…。真剣な顔)
「この後さぁ〜…」
(また笑顔だ…)
「杏里?」
「…ん?」
「いや…何で笑ってんのかなって…」
「え?!あたし笑ってた?」
「うん。」
「いや…早川くん可愛いなぁッて思って。」
「…」
「あ…こんな事言っちゃ失礼か!!ゴメン」
(男の子はショックって早川くん言ってたし…)
「…の方が…」
「え?」
「杏里の方が可愛いよ…」
「…!?」
(えッ?!えッ!?えぇ-?!)
「あ…え〜と…それはどうとれば…」
「杏里…俺ッ」
「あれ、杏里?」
背後から杏里を呼ぶ声。
「…千里!!」
後ろを振り返ると、千里の姿があった。
(え…。隣の女、誰だし…)
自転車を押した千里とそれに絡みつくギャルっぽい女の子。
「千里くん、この人誰?」
千里に腕を回して、明らかに杏里を警戒している。
「俺の姉貴。」
「あぁ。なんだお姉さんかぁ。初めましてぇ♪」
安心した途端猫撫で声。杏里は、この女の子と合わないなと直感で思った。
(え…嫌だ。千里の隣に女の子がいるとか…嫌だ…)
「…千里の彼女なの?」
「はぁ〜い♪そうなんで〜す♪」
「バカッまだ付き合ってないだろ?」
「イイじゃん♪♪♪」
(あ…何だ。まだ付き合ってないんだ…)
杏里は顔に出さないが、胸をなでおろした。
「杏里こそ…彼氏だろ?」
「いや…あの…」
「友達だよ。家まで送ってくれたの。」
「ふ〜ん。」
「でもぉ、後ろから見ててイイ感じでしたよぉ〜?ね、千里♪」
(そんな事、千里にフるな!!バカ女)
「え…うん。」
(…何それ…)
「お姉さん達付き合っちゃえば〜?そしたらダブルデートできるのにぃ〜」
「だから俺ら付き合ってないだろ。」
「付き合っちゃえばイイじゃな-い♪」
(ヤバい…。ショックだぁ。泣きそう…。あたしが好きなのは千里なのに…)
杏里はバッと早川の方を見た。
「早川くん。今日はありがと…また学校でね。」
「お、おう…」
「じゃッ」
杏里はその場からいなくなりたい衝動にかられ、家に向けて走った。
「あ、杏里?!また明日な…!!」
「杏里…」
「お姉さん…足速ッ」
―…
「ッはぁッ…うっ…うぇ〜…」
家に着くやいなや、杏里はベッドに倒れこんだ。
「千里のバカぁ〜…」
さっきので改めて思い知らされた。千里が兄弟で、千里自身は杏里の事を兄弟以外の存在として見ていないという事を。
「でも…私…千里が好きなんだよぉ〜」
千里が自分以外の女の子と歩いていた事に、かなりのショックを受けた。
千里を自分以外の女に触らせたくないと思った。
「好きだからッ…こんなにッ…胸が苦しッ…い」
この気持ちを伝えたい。でも、伝えたら全てが終わってしまう気がした。
「何で…何で兄弟に生まれたの!?」
好きになってはいけない人。絶対に結ばれる事のない人。でも…杏里にとってはかけがえのない人。
「…捕られるくらいなら、奪ってやる…」
あんな女に千里を捕られるくらいなら…と杏里は思った。
もう…戻れなくてもイイ。何も出来ない、この状況が杏里は嫌だった。
「…全て…打ち明けよう。」
告げる事で何が変わるかわからない。もしかしたら、一生千里に嫌われるかもしれない。それでも、何もしないよりかましだった。
「…ッ千里…」
あの日した約束。
今叶えてくれる?
許されない願いだってわかってる。兄弟で結婚なんて無理。
でも好きなんだもん。誰にも渡したくないんだもん。
一度だけでいい。
「…私を…抱いて」
杏里の頬につぅっと涙が溢れた。
こんなお姉ちゃんでゴメンね。千里、大好きだよ。


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