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アルバイト
【熟女/人妻 官能小説】

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待合せ-1

とてもまぶしい日差しで目が覚めた。

本来だったらキャンプに行く予定だったので、良いキャンプ日和だなと思いながら、カーテンを開けた。

修平達はキャンプに出かけたんだろうなと思いながら、由香里はどうしたんだろうとも思い歯を磨きながら考えたのだが、今日は考えないでいようと決めた。

昨日はなかなか寝付けなかったこともあり、頭の中がすっきりしていないが頭の整理はしているつもりであった為、すっきりとした気分でもあった。

昨日色々と考え、僕は真里さんの全てを受け入れる覚悟を決めた。

それは修平へ相談した訳でもなく、僕には珍しく自分自身での決断だった。

正直真里さんに子供がいて旦那もいる、年齢も大学生の僕から見ると可なり年上であることに対して抵抗がない訳ではないが、それを超えた魅力を真里さんは持っていると言う気持ちまた、彼女を守っていかないといけないと言う変な使命感まで僕の心の中に湧いてきたのだった。

寝起きの髪の毛にドライヤーの風をあてながらいつもよりながくセットをした、自分が写った鏡を覗きこみながら、僕の判断は本当に正しいのか自問自答してみるが、やはり正しい解答が出てくることはなく、ちょっと頼りなさそうな男が僕をただこっちを見ているだけだった。

「よし」と独り言で気合をいれ、お気に入りのTシャツを着てお気に入りのネックレスまでつけて出発の準備ができたのは11時だった。

真里さんは、ガソリンスタンドにアルバイトに行っていた。

本来僕もアルバイトの時間だったが、キャンプの予定が入っていた為に、今日・明日は休みの予定だった。

真里さんが終わるのが、13時だったこともあり13時半に近所のコンビニで待ち合わせの約束だった。

それまで、2時間半何して時間をつぶそうかと考えては見たが中途半端な時間だなと思いながらも家を出ることにした。

外に出るとやはり、絶好のキャンプ日和だなとまた考えてしまった。

時間つぶしに近所の駅やスーパーを眺めながら歩いていると、短い時間だったけど由香里と過ごした時間を思いだしてしまう、一緒に買い物した二人、夜コンビニに行って僕が牛乳パックを落として床に牛乳をぶちまけたことなんかを思い出した。初めてのキスやセックスなんかも頭によぎる。

僕と由香里が目の前で腕を組んで歩いている姿を今の僕が遠くから見ているような気分になってしまい、楽しそうだなと勝手に想像までしてしまう。

本当に僕たちは、別れてしまったんだなと想うとなんだかとても切なく感じた。

自分が原因で訪れた別れに後悔をしながら、何故こんなことになってしまったんだろうと思い自分自身の身勝手さを感じたのだった。


約束のコンビニに15分前に着いた。ガソリンスタンドの近くと言うこともあり、よく立ち寄る店だった。

さすがに15分前に真里さんが着いている訳もなく、真っ先に雑誌コーナーに行って、今日発売の雑誌を手に取り読み出すと時間の経過を忘れることができた。

どれくらいの時間がたったか解らなかったが胸ポケットに入れた携帯電話が鳴った。

バイブにしていなかったこともあり、店の中に携帯電話の着信ベルが響いたので大慌てで取り出そうとし携帯を床に落とし、今度は慌てて拾おうとすると頭に激痛が走った。

ブックラックの角で頭をぶつけたのだった。

痛みをこらえ携帯電話の画面を確認すると「真里さん」と表示されていた。

ふと視線を上げると、コンビニのガラス越しに軽自動車の中から大笑いしながら真里さんが手を振っていた。

真里さんの車が入って来たのに気付かずに僕は夢中で雑誌を読んでいたようで、携帯電話の時計を見ると13時50分になっていた。



「ははははは」と真里さんはまだ笑っている。

僕は真里さんが運転する軽自動車の助手席に座っていた。

「そんなに笑わなくってもいいじゃないですかー」と僕はわざと両頬を膨らませる。

「時間通りに着いていたのなら、何で電話すぐかけてくれなかったんですか」と言う僕にまだニヤニヤ笑っている真里さんが「だって、あんな真剣な顔して雑誌読んでるんだもん」と言った。

「それにしても、こっちは待っているのに」

「真剣な顔している政も可愛いなって思って見てたら時間がたったんだよ」

僕はとても恥かしかったが、悪い気もしなかった。むしろ真里さんの言葉にドキッとする。

「そんな・・・」と僕は照れてしまった。

「そんなところも可愛いよ」と真里さんは続けた。

真里さんの今日の格好は多少きめてきた僕とは正反対でガソリンスタンドの制服のままだった。

多少気落ちしながら、運転する横顔を覗きそして胸を見る。

旅行の時に彼女に乳房を見て、抱き合ったことを思い出すと下半身が過敏に反応しそうになるが、そこは自制心で押さえることができた。

「真里さん・・・別居の話しだけど・・・」と話にくいことを僕は早速切り出した。

「あー、そこは気にしないで・・・」

「でも・・・」と言う僕を制止し

「政が原因なんて自惚れないでね、政が原因だとしたらこんなに早くアパート借りれないよ」と当然のことを言った。

確かに、僕と電話で話してからではこんなに早くアパートを借りれる訳もない。

「別居は早く決まってたのよ」とだけ真里さんは言いこの話はここで終わった。


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