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満月綺想曲(ルナ・リェーナ・カプリチオ)
【ファンタジー 官能小説】

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幸運の娘(注意、性描写あり)-4

 真っ赤になったラヴィを抱え上げ、自分のベッドにそっと降ろす。
 庭へ繋がる大きな窓から、夕暮れの淡い陽光が差し込み、シーツとラヴィをオレンジ色に染めた。

「ルーディ……あの……カーテンを……」

 おずおず呟かれた申し出を聞えなかった振りをして、衣服を脱がせ始める。
 室内の明るさに羞恥で頬を染めてるラヴィを、もっと堪能したい。
 どうせ周囲の家からは、庭は見えても室内は見えない。ラヴィの肌を他人に見せるなんて、もう死んでもゴメンだ。

 どうやら俺は、けっこう嫉妬深いし、好きな子にはちょっと意地悪したくなるタチだったらしい。
 己の新たな一面に気づき、ルーディは内心で苦笑する。
 ラヴィの笑顔はもちろん可愛い。けど、恥ずかしがっている顔も大好きだ。こういう表情は、俺だけのもの。
 頬を真っ赤に染めて、大きな瞳を潤ませてるラヴィを見ると、独占欲が湧き上がる。

 愛しくて愛しくてたまらない。
 誰にも渡すもんか。俺だけのラヴィ。俺だけの、唯一無二のつがい。

 羞恥に耳まで赤くしながらも、ラヴィは大人しく脱がされ、その身体にまとうのは包帯だけになった。
 小ぶりだけど形のいいラヴィの胸も、左は包帯でまだ隠れている。傷はもう塞がっているが、念のためだそうだ。
 怪我に触らないよう、あらわになっている方をそっと舌と指で愛撫した。

 上手くすれば、身体に傷跡は殆ど残らないと、バーグレイ商会の医師は言っていた。
 包帯の取れる日が待ち遠しい。たとえヴァリオでも、他の男に触れられた所は、全部キスして塗り替えたい。
 せめて、包帯に覆われていない肌のそこかしこにキスを降らせ、吸い上げて自分の印を付けていく。

「っ……あ……」

 小さくあがった嬌声に、雄の本能が刺激される。
 固くなった先端を舐めあげると、ラヴィの息が荒くなってくる。必死で声を殺そうとしている姿に、興奮する。
 全体的に、ラヴィはひどく感じやすいが、特に胸への刺激に弱い。
 もじもじと太ももを擦りあわせてるのに気付き、足奥に指を埋めると、すっかり蕩けだして、粘膜を熱く潤していた。

「あ!んんっ!」

 身体を横向きにさせ、前も後もよく見える位置で、片手で胸を、もう片手で熱い濡れた花を刺激する。

「あっ……ああっ」

 水音と指の動きにあわせ、ラヴィの身体が淫らにくねる。
 指を引き抜き、絡みついていたぬめりを舐め取ると、ルーディを満たし誘惑するラヴィの味がした。
 どうしようもなく煽られ、足の奥に顔を埋め、愛液まみれのそこを大きく舐めあげた。

「あ、あっ!や!」

 ラヴィがのけぞって悲鳴をあげた。

「る、ルーディ!!だめぇっ!!」

 閉じようとする太ももを押さえて拒み、ぷっくり充血した花弁を唇で挟み、溢れる蜜をすすり上げる。

「やめっ……舐めちゃ……」
「でも、どんどん溢れてくるし、甘くて美味しい」

 花弁を指で分け広げ、奥まで舌を差し込むと、ヒクヒク痙攣しているのが、いっそう伝わる。
 甘露の蜜を舌で掬い取ってすする。

「あっ、あ!ああああ!!」

 敏感な蕾も舌先で愛撫すると、弓なりに身体をそらせてラヴィが達する。

「あ、あふ……あ……ぁ……」

 クタリとシーツに沈み込み、絶頂の余韻に浸っている惚けた表情で、荒い息をついていた。
 とろりと恍惚を浮べたアメジストの瞳は、涙でキラキラ濡れ光っている。
 半開きになった口はしから、唾液が一筋溢れ出している様が、艶めかしい。
 可愛くて可愛くて、もっと激しく責めたくなったけど、傷が開くと困るから断念した。
 かわりにラヴィの身体を片手で押さえ、暴れられないよう固定し、もう片手の指を舌の代わりに差し込む。

「んっ」

 ラヴィの身体が敏感に反応し、ひくんと震える。
 温かな狭い孔が、待ち焦がれていたようにきゅうきゅう指に喰らい付いてくる。

「すごく吸い付いてくる。ラヴィに食べられてるみたいだ」
「あ、あっあっあっ」

 埋め込んだ指をゆっくり動かすと、せつなげな喘ぎ声が溢れ出した。
 片手を伸ばし、必死に口を覆っている腕を引き剥がす。
 ラヴィが真っ赤な顔で、懇願するようにルーディを眺めた。零れそうな大きな瞳からは、快楽と羞恥の涙がポロポロ零れ落ちている。
 可愛すぎてたまらない。

「馬車でした時は聞き足りなかったから、今日はラヴィのいい声を、いっぱい聞かせて。最初の夜にここで聞かせてもらったくらい」

 指を動かしながら、柔らかい耳朶を甘噛みして囁くと、ラヴィの全身がビクビク痙攣を繰り返す。

「ああっ!!や……そんな……」

 よほど恥ずかしかったのか、白い肌がパァっと桜色に染まる。
 指を飲み込んでる部分が激しく蠢き、奥から熱い蜜がまたトロリと溢れ出した。

「ふぁ……だめ……恥ずかしい……」

 ラヴィの両腕が、おずおずと伸ばされた。
 そのまま抱きつき、ルーディの肩口に顔を埋めて隠す。
 その仕草に、ゾクリと欲望がまた煽られる。
 顔がニヤケるのが止められない。無意識に舌なめずりしていた。

 “悪い狼”にそんな反応を見せたら、食べてくださいと言ってるようなもんだ。



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