投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

汚れた教室 〜教室長マヤの日常〜
【レイプ 官能小説】

汚れた教室 〜教室長マヤの日常〜の最初へ 汚れた教室 〜教室長マヤの日常〜 25 汚れた教室 〜教室長マヤの日常〜 27 汚れた教室 〜教室長マヤの日常〜の最後へ

疲弊と快楽と-5

 授業が始まると、もう教室は息をするのも忘れるほど忙しくなる。生徒は次々と質問や相談事を持ちかけてくる、保護者からの電話がひっきりなしに鳴る、仕事帰りに直接教室を訪ねてくる保護者もいる、そして講師たちからの話もタイミングを逃さずに聞かなくてはいけない。

 そのすべてに振り回されて、気がつくとだいたい最終の授業が終わる時間になっている。それは今日も同じで、最後の生徒を見送った後、マヤは耐えられないほどの疲労感に襲われてドア横の壁にもたれかかった。田宮と雪村が帰り支度をしながら笑う。

「あらら、水上先生、ほんとに疲れてるみたい。ねえ、これあげるから元気出しなさい!」

 田宮がバッグから小さなチョコレートを取り出して、いくつかをマヤに握らせた。

「田宮先生、ありがとうございます。すみません、お気づかいいただいて……」

「何言ってんの、あれだけの仕事量をひとりでこなすって大変だなっていつも思ってるよ。まあ、あたしたちもあんまり役には立たないかもしれないけど、困った時は言ってよね。できることは協力するから。じゃ、お先に」

「ふふ、田宮の言うとおりよ。先生、よく頑張ってると思う。弱音を吐かないのが良いところだけどさ、どこかで発散しないと潰れちゃうからちょっと心配。じゃ、またね」

 田宮と雪村がぽんぽんとマヤの肩を叩いてから教室を出ていく。アルバイトの講師に心配されるようではいけない、と思いながらも、ふたりの優しさがありがたかった。

「先生……」

 最後に残った久保田が深刻な表情でドアの前に立ち尽くしている。

「ああ、久保田くん、お疲れ様! ごめんね、昨日は遅くまで」

「いえ、僕はいいんです。でも先生、本当に今日は疲れているみたいで……あの、田宮先生たちも言ってたけど、僕もできることなら先生の力になれたらって思うんですけど……」

 立て続けに優しい言葉ばかりかけられると、なんだか泣きそうになる。でも、年下の久保田に甘えるわけにはいかない。自分のわがままで、未来のある久保田を潰してしまうわけにはいかない。涙がこぼれ落ちないように上を向き、マヤはわざとそっけない態度で答えた。

「ありがとう。気持ちだけでじゅうぶんよ。わたしもこのあとは自分の時間を楽しむ予定を入れているわ。心配しないで」

「そ、そうですか……すみません、余計なこと言って……」

「さあ、今日は早く帰りましょう。また明日ね」

「はい……あの、ほんと、何かあったら言ってください。僕、本当に先生のこと……」

「わかった。だから、今日はもう帰ろう。ね?」

 教室から久保田を追い出すようにしてドアを閉める。少し間をおいて、階段を下りる足音が聞こえる。自分の抱えているあらゆる弊害を思う。頭を振る。考えても仕方のないことを悩むより、目の前のお手軽な快楽に身をゆだねることを選ぶ。

 教室の消灯と戸締りを確認しながら、佐伯タケルの父親に電話をかける。

「あの、水上です」

『ああ、君か。今日は少し早いね。いまから迎えに行くよ、夕食は何がいい?』

「今日はあまり食欲がないから……直接ホテルに連れて行ってくれますか? すごく、疲れているの」

『そうか、もちろんいいよ。パパのがそんなに欲しくなったのかい?』

 佐伯は自分のことをパパと呼ばせる。父親気分でマヤに接するのが好きらしい。

「そうよ、パパのが、今すぐ欲しいの……」

『あはは、素直でいい子だ。すぐに行くから待っていなさい』

 電話越しに相手が興奮しているのがわかった。性的な空気、自分が選んだ誰かと体を合わせる行為、それはマヤからすべての嫌なことを忘れさせてくれる。その瞬間だけ、マヤは孤独から解放される。誰かに必要とされているような気持ちになれる。たとえ、それが一時のまやかしだとしても。


汚れた教室 〜教室長マヤの日常〜の最初へ 汚れた教室 〜教室長マヤの日常〜 25 汚れた教室 〜教室長マヤの日常〜 27 汚れた教室 〜教室長マヤの日常〜の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前