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汚れた教室 〜教室長マヤの日常〜
【レイプ 官能小説】

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疲弊と快楽と-2

 コンコン、とドアがノックされる。まだ懇談の受付時間には早い。返事をする前にドアが開き、中年の女が入って来た。片手に近所のスーパーの買い物袋、毛玉のついたフリースに色あせたゴムのスカート。高級住宅街が近いこのあたりでは、あまり見かけないタイプだった。

「はい……?」

「あ、すみません、早かったですよね、ちょっとパートに行く前に息子のことでご相談させていただこうかと……」

 どうやら生徒の保護者のようだが、顔に見覚えが無い。100人近い生徒が通う教室ではあるが、マヤはほぼすべての生徒と保護者の名前と顔を覚えていた。誰だろう、わからない。

「どうぞ、こちらに……あの、大変失礼ですが……?」

「ああ、そうですよね、わたし、こちらに直接うかがうのは初めてで……高校2年生の佐伯タケルの母親です。いつも息子がお世話になっております」

「ああ、佐伯くんの! はじめまして、水上と申します。いつもはお父様がご相談にみえられるので……こちらこそ、気がつかなくて申し訳ありません。どうぞ、おかけになってください」

 ぎこちなく笑いながら、母親が面談テーブルに腰を下ろす。仕事用の笑顔を崩さないように気をつけながら、猛スピードで脳内ハードディスクから佐伯タケルに関するデータを探す。公立高校の2年生、美術部、夏休みに「部の課題なんだ」と見せてくれた絵が独創的で異様な迫力を持っていたのを覚えている。成績は各科目とも偏差値60程度で、まあ優秀といえる。担当講師は久保田、本人の希望する進路は芸術方面の大学、母親の希望は理系の大学への進学。折り合いがつかずに困っている、と父親がたまに相談に来る。入塾の手続きから普段の懇談まで、これまではすべて父親が対応していた。

 今回に限って母親が訪ねてきた理由は何だろう……

 この佐伯タケルの父親とも、半年ほど前からマヤは深い関係を持っていた。先週も一度、仕事終りにホテルで楽しんだ。普段は意識しない後ろめたさからか、強烈な違和感と不安を感じる。そうした関係が露見したことはこれまでに一度も無いが、もしもその件で訪ねて来られたのだとしたら……かなり面倒なことになる。

「あの……先生……」

 母親が上目づかいでじっとりとマヤを見据える。心臓が跳ねあがる。手のひらに嫌な汗が滲む。ぐっと腹に力を入れて動揺を抑える。

「はい、どうかなさいましたか?」

「息子のことなんですが……あの子、どうしても芸大か専門学校に行きたいって言うんです。絵の腕をしっかり磨きたいとか……主人は子供の人生なんだから好きにさせろなんて言いますけど、ひとり息子なんですよ。そんな、人生を棒に振るかもしれないのに、許せるわけないじゃないですか……」

 母親の目が潤み、白目の周りが真っ赤に染まる。ふうっと力が抜ける。どうやら本当に生徒に関する相談だったらしい。タケルの進路については、父親の方からもたびたび相談があった。子供の進みたい道をどうしても許そうとしない母親と、長めの反後期から抜け出せない息子との間で板挟みになって大変だと嘆いていた。

「それでもね、例えば美術の教員免許を取るとかいうのなら、まだ話し合う余地もありますよ? だって、それならまだ仕事として成り立ちそうですものね。でも、そうじゃなくて、あの子は芸術としての絵を極めたいとかわけのわからないことばかり言って……何のために小学校の頃からいままで塾に行かせていたのか……せっかく成績も悪くないんだから、もっと名のある大学に通って、将来性のある安定した企業に就職して、平凡でも幸せに生きていって欲しいんですよ、それなのにあの子ったらわたしの話を聞きもしないで……主人もあの子の肩ばかり持つし……家の中で、わたしひとりだけが悪者になってしまって、そんなのおかしいじゃありませんか……」


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