投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

ハニービー
【コメディ 官能小説】

ハニービーの最初へ ハニービー 4 ハニービー 6 ハニービーの最後へ

ハニービー-5

 その後、ハナは俺の耳掃除をしたりして、再び俺をリラックスさせて眠らそうとしてきた。
 俺は眠くなった時に敢えてハナの膝のあたりを撫でさすってみた。
 すると、ハナはまたもや俺の鼻を強烈につねったりしたのだが、おかげで目は覚めた。
 俺は、彼女の攻撃性を利用してやったのだ。
 痛みはあったが、してやったりの心地よさ。まさに痛快である。

「あなた、なかなかやるじゃない。数々の男共を眠らせてきたわたしの膝枕に屈しないとは……少し、見なおしたわ」
「百戦錬磨の格闘家みたいな事を言うなよ。それより、まさかこれで終わりじゃないんだろう?」
「チッ、しょうがないわね。じゃあ、仕方ないから狭苦しいお風呂にでも入りましょうか」
「そうそう、そういうのを待ってたんだが……(何か一言多いんだよな)」

 ハナに服を脱いで風呂に入っておくように言われたので、その指示に従った。
 ユニットバスは確かに狭いが、頑張れば二人くらいはなんとか入れそうだ。
 しかし、元同級生を裸で待つというのは、ハナの言うように確かに淫猥な気もする。
 ああまでエキセントリックな同級生が、一体どういうサービスをしてくれるのか。
 俺のものはその期待と現在のシチュエーションによって、半勃ち状態である。
 ハナは変わってはいたが、不思議な魅力は持っていた。言葉にはしにくいものだ。
 バスチェアに座ってそんな事を考えていると、ハナが中に入ってきた。

「あらあら、何か少しカ○キラーの臭いがするわね……ちゃんと換気はしたの? まぁ、掃除しておこうという心構えは評価しておくわ」
「そうか? 換気扇ずっと回してたんだが――いや、そんな事より、君……」
「なあに?」

 ハナはモデルがポーズをとるように、体をくねらせてシナを作ってみせた。
 胸は小ぶりだが、お尻はやや大きく、ウェストは引き締まっている。
 肌は水を弾きそうな艶やかさで、小麦色が元の白に近い肌色に戻る途中のような、生き生きした色合いだ。
 そんな彼女がシナを作ると、なかなか扇情的ではあるが、一言言いたい。

「なんで、水着着てるの?」
「水着、買ったんだけどこの夏着れなくなったんだよね〜、せっかくだし。似合う?」
「似合う……けど、それ今なのかなぁ……」
「もしかして、わたしのハダカが見られると思ったの? 残念だったわね、や〜い、ひとりだけはだかんぼ!」

 ハナはビシッと俺に指を指し、そう言い放った。
 俺は、一度深い溜息をついた。
 やはり、チェンジをするべきだった。
 俺が初心者だったのと、ダイブツさんにビビりすぎたのがいけなかったのかもしれない。
 溜息をつくと幸せが逃げる、などとハナが偉そうに俺にほざく。
 誰のせいで、溜息をつかされていると思っているのか。

 もっとも、今の俺はいくら溜息をついても、幸せが逃げることはない。
 既に、幸せは去っていってしまっているから。

「何よ、こんな美女を目の前にして、暗い顔してさあ。こっちもやる気なくしちゃうわよ」
「君、そもそもやる気あったのか」


ハニービーの最初へ ハニービー 4 ハニービー 6 ハニービーの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前