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チケット
【学園物 官能小説】

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チケット-4

 翌日の夜、僕は校内にいた。
 先ほどまで部活をしていた部もあるが、今はすっかり人気はない。
 元々、今日学校は休みなのだ。教師の姿も、見えない。
 本当に彼女はここに来ているのか? この券は一体何なんだろう?
 そして、肝心の僕の告白に対する答えは?
 
 その答えは、ここにある。
 券に書いてあった場所。サッカー部の部室前である。
 人気は全くないが、入り口の扉が何故か開いている。恐る恐る中に入った。

 空気がこもっていた。なんとも、汗臭い。サッカー部は男子だけである。
 雑然とした小汚い部室はいろんな物が散らかっていて、いかにも男臭い。
 まさか、こんな所を待ち合わせ場所に指定するとは。
 できる事なら、あまり長居したくないような場所である。
 そう思った瞬間、うす暗い部室に明かりがついた。

「来てくれたのね、サトウ君」
「そりゃ、キリシマさんに呼ばれたら……それより、何でこんな所に?」

 サクラは、制服姿だった。
 伏し目がちに、少し顔を赤らめて、どこか妖しく微笑んでいるように見える。
 濃紺のブレザーの下に白いシャツ、エンジ色のネクタイ、丈の短めなグレーのスカート。
 普通の地味な制服だが、彼女は爽やかにそれを着こなしていた。

「……ね、サトウ君、チケット、持ってきてくれた?」
「え? ああ、これのことかな? これって一体どういう?」

 僕は、彼女のくれた券を渡す。ここは、とても映画館のようには見えない。
 それともサクラは、僕のために何か演劇でも始めてくれるつもりなのだろうか。
 サクラは僕からそれを回収すると、おもむろに僕の手を掴んだ。
 彼女の表情から、何かを期待するような熱っぽさを感じるのは気のせいだろうか。

「じゃあさ、ここに特別席作ったから、座っててくれる?」
「特別席? ああ、このパイプ椅子に座ればいいのかな? というか、これはどういう趣旨の?」
「サトウ君、目、つぶってくれる? あと、手を椅子の背もたれの後ろに回して」
「え? キリシマさん、それは一体」
「はやく、お願い!」


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