海水欲-10
「そ、そうだな」
薫子は慌てて視線を反らし、俺はその手を取ってあまり人が来ない所を目指す。
さあ、いよいよだ……どうやって薫子を鳴かそうか……外で真っ裸に剥いて恥ずかしがる姿もいいな……いやいや、せっかくの水着姿だ、ここは脱がさずそのまま犯す方向で……。
目的の場所に近づきながら俺は妄想にふける。
海パンに隠された肉棒が頭をもたげてきた。
うおおっ!早くヤリてえっ!
なんて逸る気持ちを抑えているというのに……おいおい……これも海水浴に欠かせないイベントですか?
「よう。お嬢さん、可愛いねえ」
「そんなオッサンより俺らと遊ばねえ?」
「おい、オッサン。怪我したくなきゃ女置いていきな」
俺と薫子の前に立ち塞がったのはガラの悪い大学生ぐらいの男3人組。
俺は25歳ぐらいの外見のままだし、こいつらにとってはオッサンかもな……いやいや、実年齢だとひいひい爺さん……もっと上かなあ。
などと、どうでもいい事を考えていたら、薫子が俺の腕をツンツンとつついた。
「のう、こ奴らは何を言っておるのじゃ?」
「これはですね。ナンパと言って異性を性交目的で誘っているんです」
「成る程。それにはお主が邪魔なワケか」
「ご名答。で、大人しく渡さなければ力ずくで奪うと脅しているんです」
俺と薫子の緊張感の無い会話に、男共は唖然とする。
「しかし、男の方は3人もおるぞ?」
「これは輪姦と言いまして、女1人を多数の男が犯すものです」
「それは女にとって気持ち良いのか?なんだか疲れそうな気もするが……」
「そういうのが好きな女性も居ますが、基本的には嫌がって泣き叫ぶ女を犯すのが醍醐味で……」
「くおらぁっ!!」
薫子の質問に懇切丁寧に答えていた俺の言葉を、男の1人が怒鳴り声で遮る。
「お前らこの状況分かってんのか?!」
あ〜あ、面倒くせえなあ……あんまり体力使いたくねえんだけどな。
「とっとと女置いてっ?!」
メキャッ!ドシャーッ
怒鳴っている男の顔面に俺の拳がグリーンヒット!
男は不様に吹っ飛び、顔面から砂浜にめり込んだ。
ピクピクしてるが、気絶してんなこりゃ。
「はいはい、オッサンは強いですよ〜お前らこそ怪我したくなきゃお家に帰んな」
俺は男を殴った方の手を振りながら一歩近づく。